ニューヨークは日本人にとって魅力的な観光地のひとつですが、成田から飛行機で13時間ほどかかり、なかなか気軽に行ける場所ではありません。
そんなニューヨークに、もし旅行や出張、はたまた赴任することになったなら、どうせなら120%現地を満喫して帰りたいですよね。そして、現地ならではの素敵なお土産をゲットして帰りたいですよね!
しかし、この後で詳しく説明しますが、ニューヨークで日本人好みのお土産を見つけるのは、実はなかなか大変です。
私もアメリカに来てから初めての一時帰国の際、休日を丸一日使って家族や友人向けのお土産をマンハッタンで探しましたが、ノープランで街をプラプラするだけでは何も良いものを見つけられませんでした。(後日、ネットでしっかりリサーチしてから買い出しに行き直しました・・・)
そこで、皆さんには、効率良くパパッと良いお土産を見つけていただくために、今までに私がプレゼントして好感触だったお土産と、大体の価格、それがどこで手に入るかをこの記事にまとめました。少しでもお役に立てれば幸いです。
ニューヨークのお土産探しが大変な理由
ニューヨークで(というか海外全般で)、日本人が喜ぶようなお土産を見つけるのはとても難しいです。
マンハッタンにお土産ショップは星の数ほどありますが、どこに入ってもキーホルダーとか、絵葉書とか、マグネットとか、Tシャツとか、自由の女神がプリントされたチョコ(しかもノーブランド)とか、「自分の記念にはなりそうだけど、人にあげるのはちょっと・・・」というアイテムばかりでため息が出ます。しかもかなり割高で、マグネット1つで平気で7ドルくらいします(涙)。
頼みの綱の空港のショップにも、私の経験上では「これは!」というお土産はありません。本当に良いもの(そしてなるべくお財布に優しいもの)を探そうと思ったら、やはり事前に一から良さげなブランドを調べ、その商品が置いてあるお店を調べ、そこにわざわざ出向いて手に入れる必要があります。
ニューヨークのお土産で食べ物が人気な理由
私は今までに2回日本に一時帰国し、家族・友人・お世話になった方にお土産をばらまいてきました。また、日本からニューヨークまで遊びに来てくれた知り合いに、記念にお土産を渡すこともあります。
そんな数々の経験から悟った真理が、「やっぱりお土産は食べ物が一番!」です。
その理由は3つあるので、今からご紹介していきます。
理由その1 食べたらなくなる
まず、人間はひとりひとり感性が違うので、究極なことを言うと、お土産を気に入ってもらえるかどうかは実際相手にあげてみるまでわかりません。
なので、「万が一気に入られなかった場合でも、相手(と自分)にダメージが少ないものを選ぶ」というのがひとつの重要なポイントとなります。
その点では、食べ物は食べ切ってしまえばなくなる消えモノなので、たとえもらったお土産が「うわあ・・・」というものでも、いつまでも家に置いておかずにすみます。
そして、どうしても食べられなくて捨てることになっても、モノを捨てるよりは罪悪感が軽くて済みます。
理由その2 アメリカの小物は日本製に敵わない
食べ物以外のお土産候補となると、まずぱっと思い浮かぶのが小物類ですが、正直な話、小物類は、日本が世界で一番良いものを作っていると思います。コンパクトで、実用的で、耐久性が高く、デザインも洗練されています。
ちょっとした文房具やポーチ、食器など、そういうものが必要になって買いに行くとき、私はいつも思います。「ああ、これが日本だったら、Loftか百均に行けばアメリカより数段良いものが数段安く手に入るのに!」。
自分のものを買いに行く時ですらそう思うのですから、わざわざ人様にお土産であげるなら尚更です。たまに雑貨店で「あっ、カワイイ!」「これ便利そう!」と思うものを見つけても、「でも、きっと日本の百均に似たようなやつあるよね・・・」と我に帰ることがほとんどです。
ごくごく稀に、「これは日本にはなさそう!」という素晴らしい小物が見つかる時もありますが、そういうものは大抵お値段も素晴らしいことが多く、気軽にホイホイとはあげられません。
なので、消去法的にも、ニューヨークのお土産は食べ物を選ぶのが無難です。
理由その3 軽くて持ち運びに便利
食べ物は、ブラウニーのような重くてどっしりしたものを選ばなければ、モノよりも持ち運びに便利です。
帰国のとき、特にスーツケースを抱えてマンハッタンのメトロを乗り継ごうとしているなら、荷物は最小限に絞る必要があります。地下の乗り場まで階段で降りなくてはいけない駅がほとんどですし、その階段も、狭くてごみごみしていて、時間をかけて「よいしょ、よいしょ」とスーツケースを運ぶことは難しいです。
私のように、あまり腕力に自信のない方は、ぜひお土産を軽くてかさばらない食べ物にしてみてください。
究極のヘルシーおやつ、りんごチップス $5.33
さて、いよいよここから、実際のおすすめお土産をご紹介していきます!
まず最初におすすめしたいのが、このりんごチップス。最近私が劇ハマりしているヘルシーおやつになります。
りんごを焼くことで乾燥させているチップスで、なんと、原材料:りんごのみ。究極です。
揚げていないのに、カリッとサクッとした軽快な歯触りが楽しめ、そして、とっても甘くて香りが濃厚です。たかだかチップスに$6はかなりお高いですが、そのぶん質の良いりんごを使っているのでしょう。
フルーツチップスは、日本ではまだまだメジャーではないので、「へえ、アメリカにはこんなお菓子があるのね!」と珍しがってもらえると思います。Whole Foods(高級スーパー)で売っています。
2019年春に、実際にこのりんごチップスを日本でお土産に渡してみましたが、あげた全ての人に美味しいと喜んでもらえました!
また、関東でも関西でも、まだまだ日本では珍しいと実際に住んでいる方からお聞きしています。
なお、パッケージを見ると、使っているりんごはFuji & Redsと書いてあり、「アメリカまで来てフジりんごかい!」と脱力される方もいらっしゃるかもしれません・・・。
が、もし私がお土産をもらう立場だったら、アメリカ特有のもので美味しくないものより、フジりんごを使っていても美味しくてパッケージも可愛いものの方が嬉しいので、10選の中の一つに入れてみました。
最後に、一度封を切るとすぐに湿気て、軽快な歯触りが失われてしまうため(一応ジップできるパッケージにはなっていますが)、早めに食べ切ることをおすすめします。
Whole Foodsはニューヨークにたくさん店舗がありますが、Brooklynのメイン通り(Bedford Ave)沿いの店舗が規模が大きくておすすめです。
小麦粉で作った個性派チップス、Sun Chips $1.69
このSun Chipsは、じゃがいもではなく、小麦(しかも全粒粉)で作っている珍しいチップスです。
生地自体がほんのり甘く、フレーバー(まぶしてある調味料)の塩気と風味が引き立ちます。おすすめは、ハーベストチェダー味(写真左)とフレンチオニオン味(写真右)です。ガーデンサルサ味(赤いパッケージ)もなかなか良いです。
Sun Chipsは、以下のような明確なヘルシー路線が売りで、ここ1年で随分メジャーになりました。
- 栄養(特に食物繊維)が豊富な全粒粉100%の生地を使用
- 普通のポテチと比べて脂質を30%カット
- 化学調味料は不使用
Whole FoodsやCOSTCOで売っているので、ぜひ一度食べてみてください。サンドイッチ屋のSUBWAYのレジの横にも置いています(実はうちの夫が大好きで、SUBWAYに行くといつもサンドイッチと合わせてSun Chipsを買っています・・・)。
このようなヘルシー路線を前面に出した食品がアメリカで売れる時代がやってきたのかと思うと、なかなか感慨深いです。
軽〜いサクサク感、トレジョのオクラチップス $1.99
「オクラチップスなんて日本でも買えるわ!」という皆さんのツッコミが聞こえてきそうですが、このオクラチップス、サクサクカリカリ具合と塩気が絶妙なのです。しかも開け口をジップロックのように閉じることができ、保存もきく優れものなのです。
日本にも確かにオクラチップスは売っていますが、売っている店を滅多に見ないし、うまいこと見つけて買っても、変に健康食品ぶって味付けが微妙だったりします(原材料:オクラ、パーム油、麦芽糖 とかいうほんのり甘く塩味ゼロのものが多い気がする。そして十中八九マズい)。
その点、このトレジョのオクラチップスは完璧です。お子様のおやつにも大人のおつまみにもばっちこいの万能選手です。オクラは何気にカルシウムが豊富なので、骨粗鬆症になりやすい日本女性にはもってこいです。言うまでもなく、トレジョ(Trader Joe’s)で買えます。
ちなみに、同じ棚に置いてあるブロッコリーチップスやケールチップスは、油ギトギトで塩気が足りなくて美味しくありません。ビーツチップスに至っては塩分ゼロで論外です。お気を付けください。
ずぼら主婦の強い味方、トレジョのスパイス塩 $1.99
トレジョで買えるアメリカ土産と言えば、誰もがまず思いつくのがこのスパイス塩(次点はエコバッグでしょうか)。
鶏もも肉にふりかけて焼くだけで今日の夕飯のメインが出来上がる優れものです。レモンペッパーやガーリックが鉄板ですが、私の一押しはこの写真の通り、Everything but the Bagel Sesameです。
ベーグルによくある(しょっぱい系の)フレーバー(セサミ、ガーリック、オニオン、ポピーシード)を全部混ぜてみました!という面白スパイス塩で、日本には絶対にない調味料だと自信を持って言えます。
ガラス瓶なのでやや重たいのが難点ですが、コンパクトでスーツケースの中でかさばりません。お値段もお手ごろなので、バラマキお土産には持ってこいです。
ホッと一息つける味、Harney & Sonsの紅茶茶葉 $7.49
こちらも、「ニューヨーク土産で何でPARIS!?」という皆さんの鋭いツッコミが聞こえてきそうです。が、Harney & Sonsのブランドの中でもPARISフレーバーが文句なしに美味しいので、ツッコミ覚悟で載せてみます。
バニラのホッとする甘みと、ベルガモット(柑橘)の高級感、そしてベリーの華やかな香りが完璧なバランスで配合されており、さらに茶葉自体も紅茶とウーロンのミックスで軽い飲み口です。
甘ったる過ぎず、酸味がキツすぎず、まろやかなのに後味スッキリ、の絶妙な味わいが楽しめます。「今までに飲んだことのない新しい味!」と新鮮に感じること請け合いです。
私の一押しフレーバーの名前がなぜかPARISであることを除いては、Harney & Sonsはの紅茶はニューヨーク土産としては完璧です。ニューヨーク発祥のブランドだし、店舗もニューヨークにしかない(実はAmazonで買えるけど)ため希少価値があります。
そして何より、パッケージのデザインが可愛いです。ティーポットで紅茶を淹れる習慣がない方向けに、ティーバッグ入りの商品(白い缶)もあります。
Jacques Torresの高級チョコ詰め合わせ $24
こちらも、ニューヨーク発祥のチョコレートブランドになります。Jacques Torresは見た目も味も文句なし、ただしお値段もマンハッタン級となるので要注意です。
肝心のチョコレート自体の写真を撮るのを忘れてしまって大変面目ないのですが、箱の中身は可愛らしい一口サイズのキューブチョコで、ひとつひとつデザインと味が違います。ぜひ公式サイトでご確認ください。
なお、同じブランドのオレンジピールのチョコレートがけ($15)もとっても美味しくておすすめです。パッケージも、ニューヨーク市のシンボル・ビッグアップルの可愛いりんご柄で、「りんごのパッケージで中身はオレンジかい!」という超絶アバウトな感じがアメリカっぽくて面白いです。
両方とも、冷蔵庫で冷やしてから食べると、薄く繊細なチョコレートのパリッとした歯触りを存分に楽しめます。
Jacques Torresはマンハッタンにいくつか店舗がありますが、観光客なら絶対に行くであろうTop of the Rockの地下1階の店舗なら立ち寄りやすいかと思います。
自由の女神ミニーのエコバッグ $5くらい
ちらっと前述した通り、アメリカ土産と言えばトレジョかWhole Foodsのエコバッグ、というのはもはや鉄板中の鉄板になりつつあります(正直、トレジョの方のデザインってそこまで可愛いとは思わないのですが、なぜあんなに人気なんでしょう・・・)。
そこで「どうせならユニークものをあげたい!」と思う方にお勧めしたいのが、タイムズスクエアにあるディズニーストア限定の、自由の女神ミニーのエコバッグ。私は2017年夏に買いました。
実は、去年の一時帰国の前に、友人の子供にプレゼントしようと思って自由の女神ミニーのぬいぐるみ(ニューヨーク限定品として有名)目当てにショップに行ったのですが、肝心のぬいぐるみが絶妙にダサくて可愛くなく、仕方なくこのエコバッグと子供服(同じく自由の女神ミニーが描かれたTシャツ)にシフトチェンジしました。
MoMAお土産ショップのデザイナーズコースター $16
アメリカの美術館や博物館のお土産ショップには、なかなか気の利いたアイテムが置いてあることが多いです。
中でも、MoMA(ニューヨーク近代美術館)のセレクトショップは、使いやすくかつデザイン性も高いお役立ちアイテムの宝庫で、私の一押しアイテムはこのコースター(4個入り)です。シリコン性で滑りにくく、シンプルな黒のモダンな感じが気に入っています。明るい色のテーブルの上に、透明なグラスと共に置くと良く映えます。
去年の夏、これを日本で大変お世話になった元上司に贈ったところ、「へえ、格好いいね!」と喜んでもらえて嬉しかったです。
「正直、MoMAとか美術とかあんまり興味がないんだけどなあ・・・」と思う方でも大丈夫。ほとんどのお土産ショップは、その美術館や博物館のチケットを買わなくても、無料で入店可能です。
他の用事で近くを通りがかった時のついでに、ぜひ立ち寄ってみてください(すぐ近くに、女子に超人気のバカラホテル(アフタヌーンティーで有名)やユニクロ、Harney & Sonsがあります)。
5番街のティファニー本店限定マグカップ $50
駐妻の間で不動の人気を誇り、むしろ持っていないご家庭を見つける方が難しいアイテムがこれ。ティファニーの五番街限定マグカップです。
大きなティファニーブルーのプレゼント箱の周りに、ニューヨークの名所やイエローキャブが散りばめられているデザインで、派手すぎず、クラシカルすぎず、どの年代の方にも気持ちよく使っていただけるのではないかと思います。本店奥のエレベーターで4階に上がったところに置いてあります。
ひとつ$50もして、○○個セットでちょっと割引、みたいなお得セットもないので、これをお土産にするとかなり懐が寂しくなりますが、仲良しの友人の結婚祝い(もちろんペアで)などに重宝します。
ちなみに、五番街限定と言っておきながら、ニューヨークの他店舗(ロングアイランドのロズリンの店舗で見かけたことがあります)や、Amazonでも買えたりします。
でも、ものがマグカップなので、Amazonで買ってもし配送中に割れたら・・・と思うとちょっと躊躇しますよね(汗)。やはり実店舗で実物を見て買うことをおすすめします。
ニューヨークのおすすめ土産:まとめ
以上、ミイが今までに買って喜ばれてきた、ニューヨークのおすすめお土産を9個ご紹介してみました。その選別基準を、最後にまとめていきます。
- おいしい
- かわいい
- かさばらない
- ひとつひとつ小分けされている
- アメリカ(ニューヨーク)っぽい
- 日本で手に入りづらい
- お値段がリーズナブル
- スーツケースに入れても形が崩れにくい
こうしてみると、条件を完璧に満たすお土産ってそうそうないですよね・・・。
でも、お土産選びの一番のポイントは、貰う側がどう思うか・どう感じるかを想像することだと思います。
「これがニューヨーク土産の定番だから」「誰かがオススメしてたから」という理由だけで選んでしまうと、実物は意外としょぼかったり、期待はずれでがっかりすることもあります。
まずは贈る相手の顔を思い浮かべて、「そういえばダイエット中って言ってたな」とか、「糖質・カロリー控えめの美味しいものをあげたら喜ぶかも?」などとあれこれ思いを巡らせながら、直感で「これだ!」と思えるものを探してみてくださいね。
皆さんが相手にぴったりのお土産を見つけて、笑顔で喜んでもらえることを祈っております!