こんにちは、ニューヨークで駐在妻をしているミイです。
私はアメリカに住んで2年目に副鼻腔炎を発症し、かれこれ5年ほど下記の症状に悩まされていました。
- 後鼻漏(鼻から喉に鼻水が垂れてくる)
- 繰り返す咳
- 鼻づまり
- 副鼻腔が炎症で腫れて痛む
- 頭痛
病院で抗生物質をもらうと良くはなるのですが完治はせず、ちょっと風邪を引いただけで急激に悪化するのでほとほと困っていました。
しかし、最近よく効く市販薬とサプリを見つけて、それらを駆使してどうにか病院に行かずに(抗生物質を飲まずに)症状を抑えられるようになってきました。
そこで今回の記事では、
「アメリカで副鼻腔炎を治したいけれど、まず何から始めればいい?」
と悩んでいる方へ、
- アメリカで副鼻腔炎を診てくれる病院を探すには?
- 病院ではどんな薬や治療法を提案されるのか?
- アメリカで副鼻腔炎の手術を受けるには?
- おすすめの民間療法やサプリメント
- 病院に行けない場合に試すべき市販薬
の5点をご紹介します。
アメリカで副鼻腔炎を発症!まずは耳鼻科に行けばいい?
副鼻腔炎を治すための一番王道のアプローチは、当たり前ですが専門の病院に診てもらうことです。
アメリカでは耳鼻科はOtorhinolaryngologistまたはENT(Ear, Nose and Throat)Doctorと言い、ENTの方を使うのが一般的です。
加入されている医療保険の電話相談サービスを使って、家の近くの保険が効く耳鼻科を何件かリストアップしてもらい、Google Mapなどで口コミを確認してから選ぶのが良いでしょう。
しかし副鼻腔炎はアメリカではメジャーな病気なので、いつも通っているPrimary Care Doctor(かかりつけ医)でもある程度の対応は可能です。
すでに日本で通院済みで必要な薬が何か知っている場合や、ENTを一から探してアポを取って・・・の諸々が面倒な場合は、まずはかかりつけのドクターに相談してみると良いでしょう。
アメリカの耳鼻科で提案される治療法
私はアメリカの耳鼻科の診察を2回受けたことがあるのですが、なんと初回では軽症とみなされたのか、
「1日にできるだけ多くこのスプレーを使ってね」
と、市販の鼻スプレーを勧められて終わりでした。
言われた通りにこまめにスプレーしてみると、一定の効果と爽快感はあったものの完治はしませんでした。
そうこうしているうちに風邪を引いて副鼻腔炎が悪化し、もう一度診察を受けに行くと、今度は
- 抗生物質(処方薬)
- ステロイド入りのFlonaseスプレー(市販薬)
- 抗ヒスタミン薬のZYRTEC(市販薬)
の3つを使うよう指示されました。ご参考に、FlonaseとZYRTECのリンクを貼っておきますね。
この3つで私の辛かった症状(炎症の痛みと絶え間ない後鼻漏)は落ち着き、今もFlonaseとZYRTECは常用しています。
ちなみに2022年現在、ZYRTECを改良した新薬XYZALというものが出ていて私はこちらを使っています。
より強い効果を求めるなら、XYZALのほうがおすすめです。
アメリカの副鼻腔炎で処方される抗生物質
アメリカでは、日本では処方薬としてしか買えない薬が普通にドラッグストアで買えることがありますが、抗生物質はお医者さんの処方箋がないと手に入りません。
私は日本では慢性副鼻腔炎の治療としてクラリス(200mg)を長期間飲んでおり、
「それでだいぶ良くなったけれど、完治はしませんでした」
とドクターに伝えたところ、こちらの抗生物質を処方されました。
Amox-Clav 875-125mg (Amoxicillin 875mg and clavulanate 125mg)
これは日本語だと、「アモキシシリン/クラブラン酸」になります。
こちらの薬を12時間に1錠ずつ、7日間飲みました。
クラリスと同様、急性の副鼻腔の炎症による痛み(顔の痛みや頭痛)は治りましたが、やはりしつこい後鼻漏と鼻づまりは治りませんでした。
副鼻腔炎の手術を受ける目安
アメリカでは、すでに上記した抗生物質や抗ヒスタミン剤、ステロイドスプレーなどの治療を受けても改善しない場合は、副鼻腔の手術を受けることができます。
手術を受ける目安は「フロネーゼスプレーを3ヶ月の間、毎日使っても治らない場合」のため、もし病院に行く前からすでにフロネーゼスプレーを使っている方は、いつ使い始めたかをドクターにきちんと伝えるようにしましょう。
また、アメリカのENTドクターの中には、診察はするけれどオペはしない人もいます。そういうドクターにかかってしまうと、また手術のために新しいドクターを探さねばならず二度手間です。
なので、最初にENTドクターを決める際、予約の電話で、
Can I get sinus surgery at his office? I would like to get it if needed.
ドクターのオフィスで副鼻腔炎の手術を受けることは可能ですか? 必要があれば手術を受けたいと思っています。
と確認しておくようにしましょう。
アメリカの副鼻腔炎に効く民間治療法
「副鼻腔炎で通院しているけど、全然治る気配がない・・・」
「手術は怖いので他にできることを探したい」
という場合は、民間療法を試してみることをおすすめします。日本では、鼻うがいやごま油の点鼻が一時期話題になりましたが、アメリカにもアメリカならではのユニークな方法があります。
以下、私が実際に試して効果があった順に、6つの方法をご紹介しますね。
- 炎症を抑えるSerrapeptaseサプリ
- こまめに掃除機をかける
- 空気清浄機・加湿器
- ネックウォーマー
- 鼻うがい
- 耳つぼを押す
それではひとつずつ、詳細をご説明します。
炎症を抑えるSerrapeptaseサプリ
こちら、副鼻腔炎で悩む全ての方に飲んで欲しいサプリメント、Serrapeptaseで(セラペプターゼ)です。
私にはかなりの即効性があり、人生が変わりました。
セラペプターゼとは、カイコが繭を溶かして羽化する時に出る酵素のことで、体内の不要なタンパク質を溶かして炎症を抑える効果があります。
炎症とはそもそも、細菌などの異物や死んでしまった自分の細胞を体から取り除くための防御反応なので、それらの原因物を酵素で溶かして排出してしまえば、炎症が起こる必要性がなくなり腫れが引くというわけです。
なお、厳密に言うと細菌=タンパク質ではありませんが、細菌やウイルスはバイオフィルムというタンパク質の防御膜を張る性質があります。セラペプターゼはそのバイオフィルムを破壊することができるので、細菌やウイルスの防御力が弱まり薬や自己免疫が効きやすくなります。
セラペプターゼは1日1錠を空きっ腹(食後2時間、食前1時間あけるのが理想)にコップ2杯の水で飲みますが、私の場合、飲んで30分ほどで鼻の通りがとても良くなります。
セラペプターゼは、実は日本ではダーゼンという薬名で2011年まで武田薬品が販売していた処方薬で(2012年から販売廃止になりました)、日本でも30年にわたって処方薬として鼻炎に使われてきました。
なので安全性や副作用に関してはあまり心配する必要はないかと思いますが、アメリカのアマゾンレビューをみると、ごく稀に嘔吐・下痢・めまいの副作用が出る人がいるようです。
ただしいずれの例も、1錠目からすでに副作用があったとのことなので、まずは1錠飲んでみて問題なければ特に気にする必要はないでしょう。
こまめに掃除機をかける
慢性副鼻腔炎になってしまう人は、自分では気づいていなくてもアレルギー持ちであることが多いです。
私もダニ・ホコリ・花粉にアレルギーがあり、しかも床がじゅうたん張りの家に住んでいるので、日本(フローリング張り)と同じ感覚で過ごしているとすぐにアレルゲンまみれになります。
私の場合、掃除機を毎日かけると症状がかなり緩和されるのですが、2児の母をしながら毎日全部屋掃除機をかけるのはなかなかしんどいです。症状と労力の兼ね合いをみて、2日に1回でなんとかバランスをとっています。
「アメリカに来て、副鼻腔炎が一気に悪くなった」
と言う方は、いちど掃除機を念入りにかけてみてください。吸引力の強いダイソンV10がオススメです。
また、ベッドシーツをダニを通さないものに変えるのもオススメです。
空気清浄機・加湿器
空気清浄機も、空気中のアレルゲンを綺麗にできるのでアレルギー性の副鼻腔炎に効果があります。
私はシャープのものをアメリカで買って使っています。
また、ニューヨークのような乾燥している地域に住んでいる方は、加湿器も試してみてください。超音波式は中にカビが生えやすく、またこまめなお手入れも面倒なので、安い湯沸かし式のものがオススメです。
ネックウォーマー
副鼻腔炎で後鼻漏になると、その鼻水のせいで喉まで炎症を起こして咳も出ます。
私も喉の腫れと咳に長年苦しめられていたのですが、年がら年中ネックウォーマーをするようになってから喉の症状はかなり良くなりました。同じ理由で、タートルネックの服もおすすめです。
鼻うがい
鼻うがいは、炎症が起こって副鼻腔が腫れ上がった後には効果がないのですが(詰まった先に水が行かないので意味がない)、症状が落ち着いている時に悪化を予防するという意味では役に立ちます。
私はアマゾンで買ったこのボトルを使っています。
この500mlのボトルにいっぱいぬるま湯を注ぎ、塩小さじ1、重曹小さじ1/2を混ぜて左右の鼻に使います。
耳つぼを押す
アメリカで漢方医や針治療などにかかると、
「耳にはあらゆる体の不調のツボが密集しています。とりあえず困ったら耳ツボを押してみてください」
みたいなことを言われます。
副鼻腔炎も、それに対応する耳つぼというのが存在し、そこをこちらのear seeds(日本語では耳シード)呼ばれる小さな種で刺激します。
種には透明なテープがくっついているので、そのテープを耳に貼り付けて使用します。
副鼻腔炎に効くのは、耳弦(じげん)と呼ばれる耳の真ん中の硬いでっぱりの先端です。わかりやすい図解表を私は持っていないのですが、「副鼻腔炎・耳つぼ」と検索するとたくさん出てきます。
アメリカの副鼻腔炎に効く市販薬
すでに病院の章で前述した内容ですが、アメリカのドラッグストアで処方箋なしで買える副鼻腔炎の市販薬をもう一度まとめておきます。
まず、こちらのフロネーゼスプレーです。1日に1回使用します。お風呂上がりに使うと効果が高いです。
また、こちらが抗ヒスタミン薬のZYRTECまたはXYZALです。XYZALのほうがより効きが強いですが、お好みでどうぞ。1日に1錠の服用で、これを飲むと眠くなる人もいます。夜寝る前に服用するのがいいでしょう。
また、副鼻腔炎が悪化して腫れや熱、頭痛がある場合は、消炎薬のMotrinまたはAdvil(どちらも成分はIbuprophenで同じ)を飲むといいでしょう。
アメリカで副鼻腔炎を治すには?|まとめ
さて、ここまでで、アメリカでできる副鼻腔炎の治療について、
- アメリカで副鼻腔炎を診てくれる病院を探すには?
- 病院ではどんな薬や治療法を提案されるのか?
- アメリカで副鼻腔炎の手術を受けるには?
- おすすめの民間療法やサプリメント
- 病院に行けない場合に試すべき市販薬
の5点をご紹介しました。
特に私はサプリメントのSerrapeptase(セラペプターゼ)に救われたので、よろしければ試してみてください。