こんにちは、アメリカ駐妻でそろそろ臨月のミイです。
妊娠している時って、夜中や寝起きに急に足がつる「こむら返り」が頻繁に起こって辛いですよね。
しかも、足をまっすぐに伸ばしたりしてすぐに治れば良いですが、中には時間が経ってもずっと痛いまま治らない場合もあり、そうなると本当に妊婦生活が辛くなります。
日本では、妊婦が産院でこむら返りについて相談すると、
- 適度な運動
- 入浴などで体を温める
- カルシウムを多く摂取する
といったアドバイスを受けますが、私の住んでいるアメリカでは、
「むしろカルシウムは逆効果だから取らないで!」
と言われます。
実際、かかりつけの産婦人科医のアドバイスの通りにしてみるとあっさり治ってそれきり2度とこむら返りしなくなったので、このブログ記事では、
「アメリカ流の妊婦のこむら返り予防法」
についてご紹介しようと思います。
妊婦のこむら返りの原因|カルシウムではなくマグネシウム不足が原因だった!
私がかかりつけの産婦人科に聞いたこむら返りの予防法は、
「マグネシウムのサプリメントを飲みなさい」
というものでした。その理由として、
- こむら返りの主な原因はミネラル不足
- 特にマグネシウムは不足しがち
- マグネシウムは貯蔵して使うことが難しい
- カルシウムを摂りすぎるとマグネシウム不足になる
という説明を受けたので、これから順番に詳しくご紹介しますね。
こむら返りの主な原因はミネラル不足
こむら返り(足がつる)の主な原因は、カルシウム、マグネシウム、カリウムの3つのミネラルが不足することです。
どれが欠けても筋肉の伸縮に支障が出て、うっかり伸ばしすぎた時にうまく収縮できず、こむら返りが発生してしまいます。
なので、こむら返りを予防するためには、3つのミネラルをバランス良く摂取することが重要です。
特にマグネシウムは不足しがち
カルシウム、マグネシウム、カリウムの3つのうち、一番食べ物で摂取しにくく、不足しがちになってしまうのがマグネシウムです。
マグネシウムはナッツ類、海藻、貝類などに多く含まれていますが、厚生労働省の調査(2017年)によると、日本人の実際の摂取量は、推奨量より約100mg少ない約200mg程度しかありません。
「ナッツやわかめが大好きで毎日食べてるよ!」
という健康的な方以外は、慢性的に不足していると言って良いでしょう。
マグネシウムは貯蔵して使うことが難しい
カルシウムは口からの摂取が足りなくても、必要になった時に臨時で骨からとってきて補うことができます。
しかしマグネシウムにはそんな便利な機能はなく(正確には少し骨から溶け出せますが、カルシウムと比べると微々たるものです)、毎日きっちり口から摂取する必要があります。
カルシウムを摂りすぎるとマグネシウム不足になる
さらにカルシウムとマグネシウムは、互いに、
「どちらかを摂取しすぎるともう一方を吸収しづらくなる」
という性質があり、カルシウムを意識して多くとるようにすると、ミネラルのバランスが崩れて深刻なマグネシウム不足となります。
そのため、日本でもアメリカでも、カルシウムのサプリメントにはマグネシウムも一緒に配合されているものですが、その比率は日本では2:1でカルシウムが倍のものが主流なのに対し、アメリカでは逆に1:2でマグネシウムが倍のものが主流になってきています。
妊婦のこむら返り予防法|効果的なマグネシウムサプリの選び方
さて、前置きが長くなりましたが、いよいよ、
「じゃあ、その不足しがちなマグネシウムをどうやって摂れば良いの?」
というところをご説明していきます。
ポイントは、全部で3つです。
- 早く痛みを無くしたいならサプリメントが手っ取り早い
- いきなり大容量を飲むとお腹を下す
- 酸化マグネシウムではなくキレートマグネシウムを選ぶ
それぞれ、詳しく説明していきますね。
手っ取り早く治したいならサプリメント
マグネシウム不足を解消し、こむら返りを予防するには、
- 食品から地道にとる
- サプリメントを飲む
の2つの方法がありますが、食品から地道に不足量(だいたい50mgくらいから始めるのがベスト)を補おうと思うと、たとえば、
- わかめの味噌汁3杯
- 枝豆40さや
- 納豆1.5パック
のどれかの食品を毎日食べる必要があり、よっぽどの情熱がないと長くは続けられません。
なので、手っ取り早くこむら返りを予防するには、マグネシウムのサプリメントを飲むことをおすすめします。
いきなり大容量を飲むとお腹を下す
マグネシウムには、お通じを良くする働きがあります。
特に便秘の方が飲むと効果てき面で、日本でもアメリカでも、酸化マグネシウムが主成分の下剤がドラッグストアで普通に売られています。
なので、お通じに問題ない方や腸が敏感な方がいきなり張り切って大容量のマグネシウムサプリを飲むんでしまうと、お腹を下しますので要注意です。
アメリカでは、マグネシウムの1日の推奨摂取量は400gちょい、日本では300gちょいですが、いきなりその量をサプリで飲もうとせず、まずは100mgくらいから始めてみると良いと思います。
酸化ではなくキレート化マグネシウムを選ぼう
マグネシウムのサプリ、と一口に言っても、精製方法がいくつかあるため実は質はピンキリです。
アメリカでも日本でも、いまは酸化マグネシウム(酸素と結合させてある)が主流ですが、それよりもキレート化マグネシウム(アミノ酸やクエン酸などの有機酸と結合させてある)の方が吸収率がよく、おすすめです。
サプリメントの裏側の成分表(Ingredeants)をみると、そのマグネシウムが何マグネシウムか書いてあると思うので、参考にしてください。
ちなみに英語では、
- 酸化マグネシウム(magnesium oxide)
- キレート化マグネシウム(magnesium chelate)
です。
上記のポイントを踏まえて私がオススメするのが、こちらのDoctor’s Bestのマグネシウムサプリです。
10ドル以下で買えるので、妊娠中のこむら返りに悩まされている方は、一度試してみてください。
けっこう粒が大きいですが、表面がザラザラしておらずツルンとしているため、えいやっと飲んでみると意外と喉にひっかかりません。
上記のリンクの商品には120粒入っていますが、同じもので240粒の大容量ボトルもあり、そちらの方がお得です。
ちなみに、日本ではキレート化ミネラルサプリがまだ認可されていないので、日本でキレート化マグネシウムを買おうと思ったら海外製のものを選ばなくてはなりません。
日本のアマゾンでも同じDoctor’s Bestのものが売っているようです。
マグネシウムによるこむら返り予防の実体験
私は一人目妊娠のときはマグネシウムの効果を全く知らず、食事に気をつけたり、サプリを飲んだりということを一切していませんでした。
なので夜中に頻繁にこむら返りを起こして、その度に横の夫を叩き起こして足を伸ばしてもらっていました(笑)。
しかし二人目の妊娠の時は、最初からマグネシウムを毎日250mgずつ飲んでおり、そのおかげでこむら返りどころか、妊娠中に全く体がつらない快適な生活を送っていました。
しかし、妊娠8ヶ月目の時に受けた血液検査で、カルシウムの数値が正常値以下なことに気づき、新たにカルシウム300mgとマグネシウム150mgの2:1のサプリを追加したところ、その夜から再びこむら返りが再発し、しかも痛みが引くのに丸一日かかりました。
「カルシウムが多すぎると足がつるって本当だったんだ・・・」
と実感し、それからはカルシウムとマグネシウムが1:2になるように分量を調節しています。
妊婦のこむら返り予防法|こまめな水分補給
妊婦のこむら返りを予防するのに一番良いのはマグネシウム補給ですが、次に重要なのは、こまめな水分補給で体を潤してあげることです。
妊娠中は子宮に膀胱が圧迫され、とかく頻尿になりがちです。
私も夜中に何度も起きてトイレに行くのが嫌で、夜になると逆に水分を控えるようにしていたのですが、これが血液の循環を悪くし、身体中をつりやすい状態にしてしまいます。
水分が足りないと、せっかくマグネシウムを摂っても、それがなかなか血流に乗って必要な場所までたどり着かないんですね。
また、こむら返りだけなら母体が痛いだけなのでまだ良いですが、水分不足はお腹の張りの原因のひとつでもあり、そのせいで切迫流産や切迫早産などになってしまったら嫌ですよね。
なので、私のように普段あまり水を飲まない方は特に、意識してこまめに水分補給するようにしましょう。
500mlの小さなペットボトルを、
「これは私専用だから!」
と言って冷蔵庫に入れておくと、自分が飲んだ量がわかって便利です。
妊婦のこむら返り(足がつる)予防法|まとめ
さて、ここまでで、妊婦のこむら返りを予防する方法として、
- 妊婦のこむら返り予防にはカルシウムよりマグネシウム
- カルシウムの摂りすぎは返って逆効果
- 手っ取り早く治したいならサプリを飲むべし
- まずは100mgから始めるべし
- 酸化マグネシウムよりキレート化サプリがおすすめ
- 水分補給も忘れずに
ということについてお話ししました。
妊娠中は、ただでさえつわりやお腹の重さ、お腹の張り、激しい胎動、頻尿などで、なかなか安眠できないのに、それに加えてこむら返りの強烈な痛さで起こされると、痛いやらイライラするやらで堪りませんよね。
私は幸いにもドクターのアドバイスでそんな辛さから解放されたので、皆さんにも是非こむら返りフリーな妊婦生活を送ってほしいと思ってこの記事を書きました。
少しでもお役に立てて入れば幸いです!