こんにちは、海外で息子を出産し、育児に奮闘しているミイと申します。
私が住むアメリカでは、赤ちゃんのネントレ(ねんねトレーニング)は、子供を育てる上で必要不可欠なプロセスとされています。
私もそのネントレを生後2ヶ月半でスタートし、心折れて挫折し(笑)、生後3カ月半でジーナ式というネントレ方法に切り替えて再挑戦してやっと成功しました。
約2ヶ月間、いろいろ試行錯誤した経験から、「こうやったら上手く行った!」「ちょっと考え方を変えたら楽になった!」などと、たくさんの気付きを得ることができたので、自分なりに極めたコツのようなものを、この記事で共有したいと思います。
昔の私と同じように、
- 赤ちゃんが寝なくて困っている
- 赤ちゃんの寝かしつけが苦痛
- ネントレをやってみたけど効果が出ない
- ネントレを試したけど子供がかわいそうで挫折してしまった
という悩みを抱えているお母さん(またはお父さん)に、少しでも有益な情報を差し上げられたら幸いです。
私なりのネントレのコツは、実は3つあるのですが、この記事では、ひとつめの『ネントレする決意を固める』についてご紹介していきます。
残りの2つも、順々に記事にしていきますので、それらもご一読いただけたら嬉しいです!
ジーナ式ネントレは『固い決意』がないと挫折する
さて、まず、『ネントレする決意を固める』って、具体的にどういうこと? というところから始めますね。
ネントレとは、赤ちゃんがベッドで自力で眠れるように訓練することで、最短でも一週間ほどはトレーニングを続ける必要があります。
特にジーナ式は、いくつかあるネントレ方法の中でも特にスパルタです。抱っこしてほしくて泣いている赤ちゃんを、一定時間ひとりでベッドに放っておいて独り寝に慣らしていきます。
このジーナ式のネントレ、効果は抜群なのですが成功するまで続けるのがなかなか難しく、途中で挫折してしまう方が多いです。
そもそも、泣いている赤ちゃんを意図的に放っておくなんて、産後の母性ホルモン全開なお母さんにとってはかなりの難行で、
「ああ、あんなに泣いてて可哀相・・・ごめんね・・・」
と思いながら陰からそっと見守るには、よっぽどの強い決意と精神力が必要です。
しかも、ネントレ(特にジーナ式)は日本ではまだまだ反対意見が多く、旦那さんや親戚から、
「ネントレなんてとんでもない! 今すぐやめるべきだ!」
と非難されたりして、お母さんのなけなしの決意はどんどんぐらついていきます。
「もしかしたら私、とんでもないことをしているかも?」
「やっぱりやめようかな、どうしようかな・・・」
なんて不安定に心が揺れていては、精神的に辛いネントレをやり抜くことは難しいので、結局途中でネントレを中止することになり、
「こんなことなら、初めからやらなければ良かった・・・」
と後悔することになります。
私は、一度目のネントレのとき完全にこのパターンに陥り、いたずらに息子に負担をかけてしまったことを後悔しました。
そして二度目の挑戦で、決意を強く持ち直し、ジーナ式ネントレを成功させました。
ジーナ式ネントレの『決意を固める』方法とは?
それでは、ここからいよいよ、ネントレの『決意を固める』具体的な方法をご紹介していきます。
まず皆さんにやってみて頂きたいのが、
「何のためにネントレをするのか?」
「ネントレするのとしないのでは、どちらが幸せになれるか?」
と、ご自身に問いかけてみることです。
ネントレで得られるメリットと、ネントレ成功までにかかる負担を、自分目線と、赤ちゃん目線で考えて、負担よりもメリットの方が大きいと思ったらネントレに挑戦すればいいのです。
中には、「メリットより負担の方が多い。これじゃ、ネントレする意味がない」という結論が出る方もいらっしゃると思いますが、それはそれで、「ネントレはうちには合っていないみたい。安易にチャレンジして痛い目みなくてよかった!」ということで、別のやり方を探せば良いのです。
なんだか長々とした話になってしまいましたが、要するに、
- ネントレは赤ちゃんにもお母さんにもたくさん負担がかかるトレーニングなので、本当に必要かどうかよくよく考えてから始めましょう
- 自分なりの目的や意義をきちんと整理してからスタートすれば、不安や迷いに負けずに、成功するまでやり遂げるができます
ということです。
とはいえ、「はい、じゃあ皆さんそれぞれ考えてねー。がんばってー!」で終わっては記事として片手落ちなので、次の章からは、実際に私がどのように自分に問いかけて、どのようにブレない決意を固めていったかをご紹介します。
問い1:どうして自分はネントレしたいのか?
私がまず始めたのは、
「今の現状のどんなところが辛いのか?」
「ネントレで何をどう改善したいのか?」
を突き詰めることでした。
白紙に思いついたことをどんどんペンで走り書きしていくと、だんだん考えがまとまって、自分なりのネントレの目標が見えてきました。
(頭の中だけであれこれ考えるよりも、思いついたことを紙に書いていった方が、10倍くらい思考を整理しやすいです。だまされたと思ってぜひ試してみてください!)
以下、とりとめがなくて恐縮ですが、実際に自分が紙に書いたことをそのままご紹介しますね。
- 抱っこゆらゆらで寝かしつけるのは身体的にも肉体的にも辛い
- 赤ちゃんは成長すればするほど重くなり、どんどん抱っこの負担が増えていくのが怖い
- せっかく抱っこで寝てくれても、ベッドに置いた瞬間泣かれて努力が水の泡になる
- いつ寝るか保障がない、終わりが見えない寝かしつけが辛い
- いつまでも寝てくれない息子をつい憎らしく思ってしまう
- そんな自分が嫌い
- いつも眠くて時間に追われ、家事も育児もギリギリの最低ラインしかできない
- 母親として、主婦として自分は失格のように感じる
- ストレスが溜まるペースが解消されるペースを上回っている
- このままだと、いつか必ずストレスの限界がくる
- 自分がストレスを爆発させて泣いたり怒ったりすると、息子もシンクロして泣いてしまう
- 息子には笑顔で幸せに育ってほしい
- そのためには、私も幸せに生きる必要がある
- 死にそうな顔で完璧なお世話をするよりも、多少不便や負担をかけても笑顔でお世話するほうが息子のためにもいいだろう
ここまで紙に走り書いたところで、ふっと自分なりのネントレの意義が見えてきました。
息子が安心してくれるような、いつも笑顔で優しいママになりたい。そのためには、ネントレを成功させて、寝かしつけのストレスを無くす必要がある。
問い2:もし自分が子供の立場だったら、ネントレして欲しいか?
次に、果たしてネントレは母親だけでなく、赤ちゃんにとっても意味のあるものか、息子になったつもりで考えてみました。
これがもしNOなら、自分がされて嫌なことを赤ちゃんに強制することになる訳ですから、ネントレの間中、罪悪感で悶え苦しむことになります。
直感的にNOと思うなら、ネントレではなく、他の方法を探した方が良いかもしれません。
そして、私なりの答え(またA4用紙に書きまくりました)は、以下の通りです。息子になりきって考えてみました。
- ママ(つまり私)の寝かしつけ技術にはムラがあり、いつもいつも心地よく眠れるとは限らない
- 何時間抱っこされても眠れない時もある
- 途中で「何で寝てくれないの!」とキレられることもあり、理不尽だと思う
- 全然眠くないときに、無理に寝かしつけようとされることがある
- 反対に、眠いのに全然寝かしつけてくれないこともある
- せっかく抱っこで眠れたのに、ベッドに置かれて目が覚めてしまうことがよくある
- どうせ途中で抱っこをやめるんなら、最初からベッドで寝かせるとかそういう工夫をして欲しい
- ママの寝かしつけはイマイチなので、自分一人で眠れる方法があるなら教えて欲しい
- ネントレは辛くてもいつか終わる。でもネントレをしないと、永遠にママの下手な抱っこに耐え続けなくてはならない。それならネントレをがんばりたい
- どうせ遅かれ早かれ一人で寝なければならないのなら、他に挑戦すべきこと(離乳食スタートや幼稚園スタート)がなくてヒマな今のうちにねんねの技術を習得しておきたい
- 日に日にママが生気なくイライラしていくのが怖い。ネントレで笑顔の優しいママが戻ってくるなら頑張りたい
本当にこんなことを考えている赤ちゃんがいたら嫌ですが(笑)、この答えを導き出すことで、私はネントレに対してすっきり肯定的な気持ちになれました。
「自分が赤ちゃんの立場だったら、抱っこゆらゆらよりむしろネントレをして欲しい」と思えたことで、ベビーベッドで息子がわんわん泣いていても、罪悪感に負けずに「ここが踏ん張りどころだよ!辛いけどがんばれ!」と心からエールを送ることができました。
私がこのように、意志の強い前向きな姿勢を貫いたことで、息子も、
「これは・・・いくら抱っこして〜!と泣いてごねても無意味だな。無駄な抵抗はやめよう」
と悟ったようで、生後3ヶ月半で始めた2度目のネントレは1週間であっさり成功しました。
問い3:ネントレの効果が出なかったらどうするか?
いつかは終わると信じているから頑張れるネントレ。それがいつまでたっても効果を感じられなかったら、当然不安になりますよね。
もう少し続けたら効果が出るのか?それとも、そもそもやり方がその赤ちゃんに合っていないのか?
残念ながら、誰にも100%正しい判断は下すことはできず、お母さんができる限りの判断をするしかありません。
そこで、私は、悩みながら下記のような答えを出しました。
- まずは1週間同じ方法でネントレを続けてみて、全く効果が感じられなかったら失敗と判断する
- 少しでも効果が出ていれば、もう1週間続ける
- 失敗と判断したら、即座にネントレ中止
- 失敗してから次のネントレ挑戦まで、1ヶ月の冷却期間をあける。その間、もっと良いネントレ法がないかリサーチ
- 1ヶ月経ったら、前回の反省を踏まえつつ再度チャレンジ
私はこのやり方で、2回目の挑戦のときにネントレに成功しました。
どのような方法や経緯で成功したかについては、よろしければこちらの記事をご覧ください。
ジーナ式ネントレを成功させるコツ:まとめ
以上、ネントレを成功させるコツ、『ネントレの決意を固める』をご紹介しました。
最後にざっくり記事の内容をまとめて、終わりにしたいと思います。
- ネントレ(特にジーナ式)は親にとっても赤ちゃんにとっても負担が大きいため、途中で挫折しがち
- 挫折しないためには、「何が何でもやるぞ!」という固い決意が必要
- 固い決意を持つためには、「なんのためにネントレするのか?」と自分に問いかけて、納得できる答えを見つけるべし
- まず「自分なりのネントレの意義」を突き詰めることで、ネントレへのブレない意欲を高める
- 「自分が赤ちゃんの立場でもネントレして欲しいか?」で YESの答えを出せれば、ネントレ中に赤ちゃんに罪悪感を感じなくなる
- 「まずは一週間やり抜く」と決めることで、悶々と「続けるべきか?止めるべきか?」と迷わずに済む
ネントレは身体的にも心理的にも負担が大きいですが、そのぶん、成功した後に得られる成果も大きいです。
自分の心に問いかけてみて、もし「やってみよう!」という結論が出たら、どっしりとした心構えでまずは一週間、頑張ってみてください!
皆さんと赤ちゃんが快適なねんねライフを楽しめることを、アメリカの片隅からお祈りしております!