アメリカで運転免許が更新できない!?トラブル経緯と解決までの記録

車のナンバープレート
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アメリカは車社会です。そしてアメリカで運転するためには、アメリカの運転免許は必要不可欠です。

短期滞在するだけなら、日本で取得できる国際免許と日本の免許証を携帯していれば運転可能ですが、そもそもアメリカの警察は国際免許のことなど知らない人がほとんどなので、万が一捕まって「免許証は?」と聞かれた時、説明するのがとても大変です。

さらに、ほとんどの州で「短期滞在ではなく在住する場合は、入居後30日以内にDMV(※)に免許の申請をすること」という規定があるため、たとえまだ有効期限内の国際免許を持っていても、ペナルティを受ける場合があります。

※DMVとは、Department of Motor Vehicles(自動車管理局)の略で、車に関する手続きをするための政府機関(お役所)といったところです。ここで運転免許を取得したり、車両のライセンス登録をしてライセンスプレートをもらったりします。ちなみに、私の住んでいるジョージア州では、DMVではなくDDS(Department of Drivers Services:運転者業務管理局)という名前で呼ばれます。

このように、アメリカ生活においてドライバーズライセンスはなくてはならない必需品ですが、残念なことに、どんなに完璧に取得(または更新)の申請をしたとしても、運が悪いと申請を却下されます。さらに、アメリカのDMVは対応が非常に悪いため、却下の理由が不明瞭で、次に何をすればいいか全くわからないという事態が往々にして起こります。

私の場合、NYで初免許を取得した時はスムーズだったのですが、ジョージア州に引っ越してジョージアの免許に切り替えようとした時、トラブルが起こりました。同じ条件で切替申請をした夫はすんなり許可されたのに、私の申請は却下されたのです。そしてそれから免許を手に入れるまで、なんと半年かかりました。

しかもその理由が、ジョージアのDMVのミスではなく、米国移民局のミスで、「これはジョージアに限らず、ビザでアメリカに滞在している人全員に起こり得ることだなあ・・・」と思ったので、この記事では、2018年3月に免許の切り替え申請を却下され、半年間すったもんだしてやっと新免許をもらうまでの経緯について書いてみます

以下のようなトラブルで困っている方に、ぜひ読んでいただきたいと思います。

  • アメリカで運転免許を申請したのに却下された方
  • どうすれば免許をもらえるかわからない方
  • アメリカのお役所仕事で、冷たい対応をされたときの対処法を知りたい方
目次

3月下旬に切替申請を却下される

3月1日にジョージア州に引っ越し、その30日以内の3月下旬に、家の近くのDDS(ジョージアでは、DMVのことをDDSと呼びます)に免許切り替え申請をしに行きました。

夫はものの5分ほどで手続きが終了し、テンポラリーの免許をもらえたのですが、私は30分経ってもまだ終わらず、「この受付の人、手際悪いなあ・・・」とイライラしていました。(実際、業務に全く不慣れな感じのおばちゃんでした)

そして、最終的に上司と思われる人が出てきて、ついにパスポートやソーシャルセキュリティーカードといった提出書類が返却され、「やっと終わったー!」と喜んだのもつかの間、「申請を受理できません」との冷たい言葉が・・・。

さらに、何やら紙切れを渡されて、

「あなたのビザに不備があり、移民局(USCIS)の許可が下りませんでした。移民局に状況の精査を依頼したので、結果が出るまで待つように。5日以内に移民局から電話があるので、その電話が来たら、またDDSで再度申請し直してください」とのこと。

ここで私は思いました。「アメリカのお役所仕事で、5日以内にちゃんと連絡がくる保証なんてない」と。

なので、「万が一連絡が来なかったらどこに確認したら良いですか」と聞いたところ、「またDDSに来てください」と言われました。

そして案の定、5日どころか何日待っても電話は来ませんでした。

4月上旬に督促状が届く

「ああ、もう一度DDSに行かなきゃなあ・・・でもまたあの列に並ぶかと思うと・・・」なんて面倒がっているうちに4月になり、それでもまだウダウダしていると、なんとDDSから督促状が来ました。

曰く、「あなたまだ免許の切り替えしてないでしょ。早くしてね。これはASAPな超重要事項ですよ」とのこと。

そこで慌てて2度目のDDS訪問をしたところ、まさかの回答が待っていました。

4月上旬に2度目のDDS訪問

慌てふためいてDDSに行って状況を説明したところ、なんと受付のお姉さん、「まだ移民局から許可が下りていませんから、免許切り替えできません。今日は何もできることはないので、このままお引き取りください」とのこと。

「え、でも、5日以内に電話があるって言われて、電話が来なかったんですよ。だから新たに移民局に問い合わせなり何なりしてもらわないと、ずっとこのままだと思うんですけど・・・」とごねてみたところ、

「DDSから移民局にこれ以上働きかけられることはありません。ただ移民局の回答を待つしかありません」との冷たいお言葉。

これに私がしょげていると、さすがにお姉さんも気の毒になったのか、何やら紙切れを引っ張り出して来て、「でも、問い合わせ状況を確認できるサイトがあって、そこにあなたのVerification Numberを入力すると、現在のステータスがわかります」と教えてくれました。

能天気な私は、これでちょっと気を取り直して、「なるほど。このサイトに行けば、きっと状況確認だけじゃなく、状況が変わらない場合の問い合わせフォームとかあるよね」と早合点してしまいました。

そして、そのサイトのアドレスを聞くのを忘れました(だって、ふつう、渡された紙に書いてあるって思うよね・・・?)。

状況確認サイトの場所がわからない

そうして2回目のDDS訪問から帰宅し、「で、肝心のそのサイトってどこ?」とようやく気づいた私。しかしこの時はまだ、「どうせDDSか移民局のサイトのどっかにあるだろう」と軽く考えていました。

お姉さんには、「CHECK STATUSっていうページですよ」と教えてもらって、さらに「SAVE CHECK STATUS」というメモまで書いてもらっていたので、それらしいページを探しますが、どこにも見当たりません。唯一、「これかな・・・?」という検索画面を見つけたので、駄目元でVerification Numberを入力してみましたが、すぐにエラーが出て撃沈しました。

挫折に弱い私はここでポッキリ心が折れ、「とりあえず、ニューヨークの免許の期限切れまでまだ猶予があるし・・・ちょっと様子を見よう・・・」と自分を甘やかすモードに入りました。そしてそのまま、本件を3ヶ月ほったらかしてしまいました。

SAVEシステムの存在にやっと気づく

そして8月になり、さすがにそろそろ動き出さないとまずいと重い腰を上げた私。まずは、例のサイトをもう一度探すところからスタートすることにしました。

そして何とは無しにDDSのサイトのQ&Aコーナーを見ると、なんと、「移民の免許発行にはUSCISの許可が必要で、SAVEシステムを使用して許可を申請する」との記述が。ここで鈍い私も、ようやく気づきました。

「あ、このお姉さんのメモのSAVEって、動詞じゃなくてシステム名だったんだ・・・」と。そういえば散々、「You have to go to save, and…」とか説明されていましたが、ノンネイティブの私はただ、「あ、はいはい、何かセーブしに行くのね」と思って軽く流していました。

・・・というかこれ、普通にネイティブでも勘違いする人いるよね絶対。誰ですか、こんな紛らわしい名前をつけたのは。

SAVEシステムは、グーグルで「USCIS SAVE system」と検索すると出てきます。私のようにVerification Numberを振られた方は、ぜひチェックしてみてください。

そんなこんなで8月にしてやっと移民局での自分のステータスを確認できた訳ですが、肝心のステータスは、「Additional Verification Needed. SAVE is reviewing your case.(追加の身分証明確認が必要。SAVEシステムは、現在あなたのケースを調査中です)」でした。しかし、「10日待ってもステータスが変わらない場合は、your benefit-granting agencyに連絡しろ」との指示があり、これだけでも大きな収穫でした。

your benefit-granting agency(あなたの権利申請を受け付けた機関)とは、つまり、私の代わりにビザステータスを移民局に確認したDDSのこと。

「あ、はい、つまりもう一回DDSに行けってことですね!」

なんだか振り出しに戻った感が満載でした。

8/24に3度目のDDS訪問

3度目のDDSでは、今までの教訓を生かし、「何も知らないふりして一から切替申請してみよう作戦」を決行してみました。

つまり、窓口で今までの経緯を全く説明せず、「ニューヨークから引っ越して来ました。免許切り替えたいです」としか言わない戦法です。いままでのごちゃごちゃが誰かのミスで起こったなら、そのミスを特定して正すよりも、まっさらな状態で一からやり直した方が早いのではないかと思ったのです。

しかし結果は芳しくなく、早々に「あれ?あなた、前にも申請してるよね?」と見破られて終わりました。

そしてまたしても「移民局からの結果を待つしかない」と言われ、「でももう5ヶ月も待ってるんです!」と訴えても首を振られるだけ。「何かアクションを起こしたいんですけど、窓口とかないんですか」と意地で食い下がると、渋々ひとつ電話番号を書いたメモをくれました。

8/27 DDSに電話する

3度目のDDS訪問でもらった電話番号は、ただのジョージアDDSのお客様センターの番号でした。

「え、オフィス窓口で対応してもらえなかったことを、電話窓口で対応してもらえるとかそんなことある!?」とかなり不審に思いながらも言われた通り電話すると、まず自動音声が流れて、それから延々と「○○の方は、1を、△△の方は、2を押してください」という分岐を選ばされました。

4回くらい分岐したところでやっとオペレーターに接続してもらえましたが、「ただいま回線が混み合っております・・・」で20分くらい待たされ、それからやっとオペレーターと繋がりました。

そこで事情を説明すると、またしても「移民局からの結果を待つしかない」とのこと。しかし今回は、「でももう5ヶ月も待ってるんです!」と訴えると、「え、5ヶ月!?それはひどい!」とようやくまともな反応が!

そして「担当者に変わるから、ちょっと待ってね」と電話を転送され、転送先でまた同じ説明を繰り返したところ、「移民局にもう一度問い合わせてみるから、ちょっと待ってね。7日以内にこちらからまた電話します」という至極真っ当な対応をしてもらえました。

疑心暗鬼の私が「7日経っても電話がなかったらどうしたらいい?」と聞くと、「その時はまたここに電話して」と言われましたが、さすがにその人の内線番号は教えてもらえませんでした。

9/5 DDSから電話が来る

そして、待つこと9日目。「やっぱり電話こないな・・・そろそろこっちから電話するか」と思った矢先に、なんと本当に電話がきました。

さらに、あっさりと「移民局の許可が下りたので、DDSに行って切替申請をしてください」と言われ、なんだか拍子抜けしました。

9/6 ついに切替申請完了

電話が来た翌日、ドキドキしながら申請手続をすると、何の問題もなく申請が受理され、4度目のDDS訪問にしてようやくTemporary Lisenceをもらうことができました。

窓口で順番を呼ばれるまで1時間くらい待たされましたが、そして「引っ越しによる切替はrenewではなくconvertだ」と英語を直されましたが、もうそんなことはどうでも良くなるくらい嬉しかったです。調子に乗って、帰りにピザを食べて帰りました。

9/20 本物の免許が郵送で届く

「本免許は、一週間から10日で郵送で届く」と言われていたのに、気づけば10日以上が過ぎ、「これ、またDDSに問い合わせないといけないのかな・・・」と気を揉んでいた14日目。やっと本免許が家の郵便受けに届きました。

これで半年間も悩まされてきたゴタゴタ(そのうち3ヶ月間は事実上ほったらかしていたけれど、頭の片隅では常に「やらなきゃ・・・」と思っていた)から解放されると思うと感激もひとしおで、ほっと脱力したのを覚えています。

まとめ:今回の教訓

今回の教訓を、以下の通りまとめてみました。

  • アメリカのお役所仕事では、どんなトラブルがあるかわからない。重要な手続きは早めに取り掛かること。
  • アメリカでは「連絡を待て」と言われることが多いが、待ってるだけでは何も動かないことがほとんど。
  • 担当者の気持ちひとつで状況が進むこともあるので、「もう○カ月待ってるんです!」と切々と訴え、困っているアピールを入念にすると良い。
  • 実際の窓口の担当者より、電話で何度も分岐した先の専門的な担当者の方が的確な仕事をする場合がある。電話窓口をフル活用すること。
  • 電話問い合わせが減るように、わざと連絡先をわかりにくい場所に書いているサイトがあるが、そういう場合はGoogle Mapで検索すると電話番号が調べられたりする。
  • どんな対応をされるかは運(担当者)次第。当たりが悪くても、ひどいことを言われても、落ち込む必要は全くない。運良く優しい担当者に当たるまで、しつこくチャレンジし続ければOK。
  • 日本領事館は、(1)盗難、(2)生命の危機、(3)帰国できない、等の緊急時にしか動いてくれない。

以上、免許証関連でトラブルに遭った方へ、少しでも参考になれば嬉しいです!

もし何か、私で助けになれそうなことがありましたら、いつでもお問い合わせフォームからご連絡ください。

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