こんにちは、そろそろアメリカ在住歴も5年になる駐妻、ミイです。
アメリカに限らず、海外で生活したり仕事をしたりしていると、日本ではあり得ないようなトラブルに見舞われることがあります。
たとえば、
- 予約したはずのレンタカーが取れていない
- 手続きがうまくできず、いろんな窓口をたらい回しにされる
- 払ったはずのお金を払っていないと言われて過剰請求される
などです。
ちなみに、下の記事は私が今までに一番苦労したトラブルについて書いたもので、今思い返しても涙がちょちょぎれそうになります。。。
アメリカに来てすぐの時は、自分に非がないトラブルに遭っても、
「英語でなんて言っていいかわからないし、そもそも反論しようにも証拠がないし・・・」
と、泣き寝入りすることが多かった私ですが、5年経った今となっては、
「あー、はいはい、またトラブルね。このタイプなら、こう言っておけば解決するでしょ」
と、トラブルのタイプ別の対応パターンがわかってきました。
実は、アメリカにはアメリカなりの、トラブルが起こった時の暗黙の対応パターンというものがあり、その流れを知ってさえいれば、
- 自分も相手も怒らずフレンドリーに問題を解決
- むしろ相手が自分に協力してくれるようになる
- お互いのうまい落とし所を見つける
ことができます。
そこでこの記事では、
- 海外でのトラブル対応をスムーズに進め、自分の主張を通す交渉術
についてご紹介します。
相手を責めるだけでは時間の無駄
まず、アメリカは個人主義の国で、会社勤めをしていても、
「私の仕事はここからここまで。自分の担当外の仕事はしない」
と、境界線がはっきりしています。なので、
「自分の勤めている会社の誰かのミス=窓口にいる自分が謝らなくてはならない」
という意識が希薄な人が多いです。
たとえば、レンタカーを予約したのに、いざ借りに行ったら予約が入っていないと言われた!という時も、その時の窓口の係員を責めても、
「いや、でも入っていないものは入っていないし。私が予約を担当した訳じゃないから、そこまで責任負いきれませんよ」
と開き直られてしまうことがあります。
日本だとツイッター炎上ものの悪対応ですが、アメリカでは、こんな塩対応はわりと頻繁にあります(涙)。
こんな対応をされたら文句の一つや二つ言いたくなりますが、ここで怒ったところで相手は何もしてくれず、ますます非協力的になって時間が無駄になります。
イライラを態度に出したり、声を荒げたりするのはやめましょう。
伝家の宝刀「カスタマーセンターに電話します」
では、担当者が自分から動こうとしない場合、文句を言う代わりに何をすべきか? というと、
「相手がどうにかしてくれることを期待せず、自分で打開策を探る」
しかありません。
期待して裏切られると、ますます腹が立ちます。無駄なことはやめましょう。
具体的な解決策としては、まず、
「きっと何かの手違いだと思うから、カスタマーセンターに電話したい。連絡先を教えてもらえる?」
と、困った顔で聞きます。
そうすると、相手は、
「自分が対応しなくて済む!」
とほっとするのか、それとも、
「やばい、カスタマーセンターにチクられる!」
と気が引き締まるのか、やけに協力的になってあれこれ教えてくれます。
そこで、
「今から借りられる車ってありますか?」
「ここに車がないなら、近くの別の店舗はどうですか?」
と聞いて(それくらい自発的に調べてほしいですが)、代わりの車を確保しましょう。運が良いと、
「手間取らせて悪かったわね」
とか言って無料で車をアップグレードしてくれたりします(頼むからそのフレンドリーさを最初から発揮してほしい)。
なお、後日カスタマーセンターに連絡すれば、予約できていなかった方の車のレンタル金は返金してもらえます。
確認でき次第連絡する、と言われたら聞くべきこと
「確認が取れ次第、連絡します」
とアメリカで言われて、実際に連絡が来る確率は、残念ながら5%くらいです。
こう言われたら、
「連絡はこちらから催促しない限り来ない」
と腹をくくって、相応の対策を立てる必要があります。
まず、
「何日くらいかかるものなんですか? (How long will it usually take?)」
と、日程感を聞きましょう。そこで答えを得られても、得られなくても、
「電話がこなかったらどうしたら良いですか? (Where should I contact if I could not receive any update?)」
と聞きましょう。
「え、なんだか疑っているみたいで印象悪いんじゃない・・・?」
と心配される方は(じっさい疑っている訳ですが)、
「I need it just in case(もしものために、聞いておきたいんです)」
と、一言付け加えます。
来るべき連絡が来なかったときの催促方法
相手から来るべき連絡が来なかった場合、督促の電話かメールを入れます。
日程感を聞き出せている場合は、その日数を過ぎてから。そして聞き出せていない場合は、自分が待てなくなったらでOKです。
あくまで私の経験上ですが、
「いくら何でも督促が早すぎるかな? もう少し待ってみようかな?」
と待ってみて、連絡が来たことは一度もないので、「もう待てない!」と思ったらさっさと督促を入れましょう。
督促に関する英語としては、
「この件について、進捗を知りたいです。(I would like to check the update about this issue.)」
「1週間以内に結果がわかると聞いていましたが、連絡が来ていません。(I was told I could get the result in a week but I got nothing yet.」
こんな感じで、ビシッと言いましょう。
メールの場合は、最後のメールに返信する形で、こんな文面を送ります。
Hello, I was just following on this request but can you please provide an update on where this stands?
Regards,Mie
こんにちは、 このリクエストの件、どうなっているでしょうか。進捗をご確認のうえご連絡いただけると幸いです。
ミイより
もし、過去に何度も放って置かれていて「またか・・・!」とイライラしているなら、
Just wanted to make sure this doesn’t fall through the cracks again.
また以前のように宙ぶらりんになってしまわないように、念のため確認させてください。
と、チクリと釘を刺すと良いでしょう。
担当をたらい回しにされる時の対策
アメリカでは、一回の電話や窓口対応では解決しきれない問題が起こった場合、その担当者が案件を最後までフォローしてくれません。
毎回毎回、電話するたびに違う人に繫がって、一から経緯を説明して・・・それで結局、どの担当者も言うことは同じだったりするので本当に腹が立ちます。
Actually, I have already tried it and it did not resolve the case at all. That is why I called this number today, again.
いや、その方法はとっくに試し終わっていて、それでダメだったからまた電話してるんですけど!
と強めに訴えても、
「もう少し待ってみて」
「また確認して連絡する」
なんて言われるだけだと、げんなりしますよね。
そういう時には、
It appears every time I contact Customer Center I need to re-explain the whole issue which has been a very painful experience.
カスタマーセンターに連絡するたび、毎回この件について一から説明しなければならなずとても苦痛です。
I think I need to talk to the person in charge.
責任者と話をさせてください。
と強めに言って、一段上の人に出て来てもらいましょう。
全く解決しない時の強いクレーム例文
督促しても何をしても全く効果がなかったら、強めのクレームを入れます。
英語でクレームを入れるコツは、
- どれだけ精神的苦痛を受けたか語る
- どれだけの日数待ったかを訴える
- 何をして欲しいかはっきり書く
- 強調したいところは大文字で書く
です。
ご参考に、私が最近書いた(そして帰国子女夫に添削してもらった)英語のクレームメールを公開します。
Amazonのカスタマーセンターに宛てて、「返金されるはずのお金が口座に振り込まれていない」という問題について書いています。
Hello Tom, Thank you for your response.
As you may know, there has been issues where my deposits are not being transferred to my current bank account. I have contacted the Amazon help desk several times and the only answer I keep getting is to validate and re-enter my bank information. I have done this countless times and each time my information is successfully accepted after hitting the submit button. However the issue continues and it has been 7 months with no resolution. I have recently (on July 3rd) entered my second bank account information from the payment settings page. Again, this was successfully accepted. I desperately need assistance so can you PLEASE confirm with your Payable Team to reissue my payment so it transfers to my new bank account? For your reference, Mary helped me previously so she may know the process. It appears every time I contact Amazon I need to re-explain the whole issue which has been a very painful experience. Your assistance on this would be greatly appreciated.
Regards, Mie
日本語訳が欲しい方、いらっしゃるでしょうか?
もしリクエストがあれば、日本語訳もつけようと思います。
海外でのトラブル交渉術:まとめ
さて、ここまでで、海外のトラブル対応について、
- クレームは最初はフレンドリーに
- クレーム担当者が自発的にあれこれ動いてくれることを期待しない
- 何をして欲しいか自分で考えて言わなくてはならない
- 対応が悪すぎる窓口担当者に当たったら、「カスタマーセンターに電話するので番号教えて」と言う
- 海外の「わかり次第連絡」は9割がた来ない
- いつ・誰が・どんな形で連絡くれるのかをしつこく聞く
- 督促は思い立ったらすぐ入れる
- 色んな担当者をたらい回しにされたら責任者を呼ぶ
以上のことについて、ご紹介しました。
海外ではトラブルがあった時の対応が難しく、たまに生きていくのが辛くなりますが、逆に海外ならではの良さというものもあります。
それは、ごくたまーにですが、
「トラブルのお詫びに、すごいサービスをしてくれることがある!」
ということ。
私はTargetで写真をプリントしようと思ったら、機械の故障でできなかったことがあります。
その時、20分くらい店内をぶらつきながら待っただけだったのですが、
「ごめんなさいね、これ、お詫び」
といって、10ドルのギフトカードをもらってしまいました。
こういう大盤振る舞いって、アメリカならではですよね。
皆さんも、海外住まいは一筋縄ではいかないことも多いですが、そのぶん良いこともたくさんあるのでめげずに頑張りましょう!