こんにちは、ニューヨークで2人の男の子のママをやっているミイと申します。
我が家の長男は新生児の頃から全く寝ない子で、生後4ヶ月の時にどうにかジーナ式ネントレを成功させるまでとても苦労しました。
そしてその経験から学んだことを生かして、2021年に出産した次男の寝かしつけをあれこれ工夫したところ、
- ギャン泣き放置をほとんどせずにネントレ成功
- 新生児期から抱っこの寝かしつけは5〜20分で即寝
- ベッドに置いても背中スイッチは発動しない
- 生後4ヶ月からベッドに置いたらすんなりセルフねんね
- 生後9ヶ月から夜通し寝る
という快挙(私にとっては)を成し遂げることができました。
もちろん、
「たまたまよく寝てくれる子だっただけでしょ?」
と言われてしまえばそれまでなのですが、それでも私が実践した寝かしつけ方法を公開することで、何かヒントになったり、お役に立てることがあるかもと思い体験をシェアしてみます。
どれも新生児期から使える方法ばかりなので、よろしければ試してみてください。
寝かしつけで一番重要なのは満腹感
赤ちゃんをすんなりセルフねんねさせるために一番重要なポイントは、
「お腹いっぱいにして自然と眠くさせる」
ことです。
私たち大人も、お昼ご飯を食べた後は、仕事や授業があるから寝てはいけないはずなのについウトウトしますよね。それと同じ状況を狙うのです。
「では、母乳をたっぷりあげてから寝かしつければいいってこと? そんなの言われなくてもいつもやってるよ」
と反論したくなる方もいらっしゃると思いますが、そんな方に声を大にして言います。
今までの授乳量だけでは、足りないのです。
ジーナ式ネントレのバイブルであるこちらのネントレ本の「赤ちゃんママがこなすべき1日のスケジュール」を見るとわかるのですが、要所要所でちょこちょこと「ここで搾乳しておく」という指示があり、1日の最後に「寝る前に、搾乳して置いた母乳を飲ませる」と書いてあります。
つまり、赤ちゃんには授乳のたびに決まった一定量を飲ませるのではなく、ねんねの前には追加でたくさん飲ませて、満腹にさせておく必要がある、ということなのです。
私は長男のネントレの時、この搾乳を面倒がってやらず、結局生後4ヶ月で「セルフねんね」は体得したものの、夜中なんども起きてしまってその都度の夜間授乳が大変でした。
しかし、だからといって、面倒な搾乳をマメに頑張れるかといえば、できればそれもやりたくない!(笑)
ということで、次男は生まれた直後から混合育児することに決め、夜寝る前は母乳に加えて追いミルクをする、ということを日課にしました。
じっさい、私の周りのママさんの話を聞くと、混合やミルクだけで育てた赤ちゃんの方がよく寝てくれていたので、長男の時は完母で育てましたが、
「とにかく寝てくれるならなんでもいいよ! ちょっと出費は痛いけどミルク万歳!」
と、ミルクを足すことに躊躇いは特にありませんでした。
生後数ヶ月間は抱っこで寝かしつけ
私は次男を出産前は、
「生まれてから一度も抱っこで寝かしつけをしなければ、抱っこをせがまれることもなくすんなりセルフねんねできるようになるのでは!?」
と仮説を立てて、じっさい産後の病院では、ひたすらにキャスター付きのベビーベッドをゆらゆら揺らして寝かしつけをしていました。
(産んだのが自由の国アメリカだったので、相当ヘンな母親だったと思いますが看護師さんには何も言われませんでした)
しかし、無事退院して家に帰宅し、夫に赤ちゃんを任せてぐーすか寝ている間に、まさかの夫が抱っこで次男を撃沈させており、しかし自分の代わりに家事も育児も長男の相手も全てしてもらっている手前あまり強くも言えず、
「あの・・・寝かしつけって・・・ほら、抱っこしないでベッドでしてみようかって言ってたやつ・・・」
「うん、やっぱり抱っこの方がすぐ寝るからさ。その方が寝てる間に溜まった家事もできるしいいと思って」
「そっ、そうだよねー! いや、それで全く問題ないです!」
という塩梅で、私の野望はわずか退院0日で露と消えました。
そして一旦抱っこ寝かしつけに慣れると、やっぱり赤ちゃんは抱っこの方がいいようで、ベビーベッドをひたすら揺らして寝かしつける戦法は全く役に立たなくなりました。
しかし、前述した満腹戦法のおかげか、平均10分くらい抱っこすれば寝てくれるので、
「まあ10分だけならがんばるか・・・」
と地道に抱っこしていました。
抱っこ寝かしつけで赤ちゃんを即落ちさせるコツ
よく、
「うちの子は抱っこでスクワットするとすぐに寝るよ!」
なんていう方(特にパパさんが多いですね)がいらっしゃいますが、親の負担が大きい寝かしつけを定着させてしまうと、その時は良くても、子供が重くなってくるにつれだんだん続けるのが辛くなってきます。
そこで、我が家の2人の赤ちゃんに効果のあったラクな抱っこ寝かしつけのコツをご紹介します。
真っ暗な部屋で寝かしつける
ジーナ式の本には、
「赤ちゃんを寝かせる部屋には遮光カーテンをつけて、真っ暗な部屋でねんねさせましょう」
と書いてあります。
我が家は全窓ブラインドの造りなので、
「カーテンレールがないのにどうやるんだ・・・もうこれはやらなくていいや」
と早々に諦めたのですが、次男を出産してしばらくしてから、
「そういえば、クローゼットの中なら真っ暗になるんじゃない?」
ということに夫が気づきました。
幸い、うちのウォークインクローゼットは人一人入ってユラユラできるくらいの広さがあり、ドアも開閉しても音を立てないタイプだったので、眠った赤ちゃんを抱いてそーっとドアを開けて、そーっと寝室に戻ることができました。
そうして真っ暗ななかで寝かしつけをしてみると、寝室で普通に抱っこユラユラしてもお目目ぱっちりだった時も、10分足らずでコテっと寝てくれたので大変驚きました。
日本のお宅だと、トイレなら窓がないことが多く、狙い目ではないかなと思いますが、それ以前に遮光カーテンが3000円足らずで買えてしまうので、思い切って導入してもいいかもしれません。
アメリカは物価が高いので羨ましいです・・・。
背中トントンは強めの高速で
私が長男を出産した2017年に、ある保育士さんの最強の寝かしつけ動画なるものが流行りました。
そこでは泣いている赤ちゃんがうつ伏せに寝かされ、お尻の上あたりを力強く高速でペンペン叩かれており、
「えっ、こんな強く叩いて大丈夫なの!?」
と不安になったのをよく覚えています。
しかし、何度か叩かれるうちに赤ちゃんの泣き声は少しずつトーンダウンし、ふにゃふにゃと眠そうなものに代わり、最後にはスヤスヤと寝息を立てて寝てしまいました。
それに感銘を受けた私は、その日のうちに早速長男をうつ伏せに寝かせて同じように寝かしつけてみたのですが、結果は惨敗。ただ長男を怒らせただけで終わりました。
しかし、この技術をなんとか応用できないものかと、試しに抱っこの寝かしつけの時にお尻の上あたりをテンポよく強めにトントンしてみたところ、大成功。
さらに次男の時はアレンジを効かせて、縦抱きのうえ、背中の上の方からお尻の上までをトトトトトトトトトッと高速で9回叩きます。
イメージとしては、背中の背骨に沿うように9つのボタンが縦に並んでいて、それを一つずつ早押ししていくような感じです。
手のひらは指をピンとまっすぐにして平たい面をつくり、できるだけ軽快に叩くと良いです。
これを、9回叩く→手をお尻から背中の上の方に移動させる→また9回叩く、と繰り返します。
うちの次男は、この背中の叩き方と暗闇戦法で、夜中に起きて泣いてしまっても5分も経たずに再び寝入れるようになりました。
抱っこ寝かしつけからセルフねんねに移行する方法
どんなにラクで簡単な寝かしつけ方法を編み出したとしても、やっぱりベッドに置いただけて自力で寝てくれる「セルフねんね」には勝てません。
私は、長男の時はジーナ式ネントレで格闘し、自分も泣きながらギャン泣き放置を繰り返してやっとセルフねんねを教え込むことができたのですが、次男の時は、なんと一度もギャン泣き放置をせず、全く頑張らずにスルッとセルフねんねに移行することができました。
長男と次男で、どうしてこんなに違いが出たのか?と自分なりに原因を分析してみたので、シェアしますね。
寝かしつけ半ばで思い切ってベッドに置いてみる
抱っこで寝かしつけをしている時、
「あ、これならすぐに寝るな」
とピンとくること、ありますよね。
頭がこてんと肩にもたれかかったきり動かなかったり、しきりに目をこすっていたり、手のひらがぽかぽかと温かくなっていたり・・・。
そんな時は、思い切ってセルフねんねを教える貴重なチャンスです。いつもより少し早いタイミングで寝かしつけを切り上げて、まだ完全に寝落ちしていない状態でそうっとベッドに置いてみます。
そこで、むにゃむにゃ文句を言いながらも寝入ってしまったら大成功。もしお目目が開いて泣いてしまっても、
「ねんねしようね〜」
などと小さく優しい声で声がけして、さっさと寝室から退散して10分ほど様子を見ます。うまくいけば、数分は不満そうに泣きますが、その後眠気に負けて寝てくれます。
10分待ってもギャン泣きがヒートアップしていくだけの場合は、ママの我慢やご近所さんへの申し訳なさが限界に達した時点で諦めて抱き上げて、もう一度寝かしつけましょう。
なお、泣きはしないけれどベビーベッドでずっと起きている場合は、泣くまで放って置いて大丈夫です(月齢が低いうちは、ちゃんと生きているか数十分おきに様子は見ましょう)。
この「ウトウトしたくらいでベッドに置いてみる」は、赤ちゃんの機嫌が悪い時だと、
「最後まで寝かしつけしろー!」
とギャン泣きして失敗することが多いので、赤ちゃんが機嫌よくスッと寝てくれそうな時に試すと良いです。
「いや、うちの子、機嫌よくスッと寝てくれることなんてないんですけど・・・」
という場合は、前述した満腹戦法で飲む量を増やすか、覚悟を決めてジーナ式のようなギャン泣き放置のネントレをすることをおすすめします。
セルフねんねは月齢が低いほど習得しやすい
人間は習慣の生き物ですので、抱っこねんねが定着して時間が経てば経つほど、それをセルフねんねに変えるのが大変になります。
なので、赤ちゃんの寝かしつけで悩んでいらっしゃるパパママには、今日この日から、
「チャンスがあればウトウト段階でベッドに置いてみる」
を試してみていただきたいです。
バウンサーやメリーなどの道具を積極活用
ウトウト状態でベッド起き戦法がどうしても上手くいかない子には、育児の便利グッズを駆使して「ママやパパがいなくても一人でねんね」を体得してもらいましょう。
私の一番のおすすめは、こちらのスウィングです。我が家の子供達は二人とも新生児のときからこれに乗せており、乗せて放置するだけで寝ていました。
ただし、寝る面がフラットではないため、夜通し寝せるには不向きです。私はもっぱら昼寝の時だけに使い、夜はスウィングは使わずベビーベッドに寝かせていました。
(でもどうしても夜寝ない時は、まずスウィングで寝かせて、眠りが深くなった頃そうっとベビーベッドに移すこともありました)
結構場所を食うので、日本では使用が難しいかな?と思っていましたが、日本ではコンパクトな折りたたみ式のスウィングが売っているのですね。
しかもこちらは電池式なので、コンセントの位置を気にせずキッチンにも洗面所にもどこにでも一緒に連れて行けるのがいいですね。
スウィング以外でも、たとえばメリーをベッドに取り付けて、それに夢中で目で追いかけるうちにスヤスヤ・・・というのも赤ちゃんの一人ねんねの鉄板です。
我が家ではこちらのプーさんのメリーを持っており、主にオムツ替えの時に使っていましたが(メリーに集中して寝返りなどしなくなる)、
「ちょっとメリーを見て待っててね」
と、次男をベビーベッドに放置して洗濯物をたたみ、5分後にベッドに戻ってきたらなんとスヤスヤ寝ていた!ということが何度かありました。
「何度か、だけだったら買う意味がないんじゃない?」
と思う方もいらっしゃると思いますが、その何度かの「抱っこなしで自力でねんねできた」という体験が、赤ちゃんのベッドにポンと置かれる拒否反応を和らげてくれます。
日本ではベビーグッズのレンタルも盛んなので(羨ましい・・・)、赤ちゃんのねんねに困っている方は、試しに1ヶ月レンタルして様子を見るのもアリだと思います。
我が家では、スウィングやメリー以外では、プレイジムとジャンパルーで遊び疲れた息子が気づいたら寝ていた・・・という現象が起きました。
よかったらご参考になさってください。
毎日同じ時間にねんね
睡眠スケジュールの重要性は、今どきどのネントレ本を読んでも載っているのであえてここで書く必要もない気がしますが、やっぱり大事なのでいちおう書いておきます。
生後10ヶ月の今の次男の場合、こんなスケジュールで眠っています。
(ジーナ式的には、夜中の9時まで赤ちゃんを起こしておくなんてとんでもないですが(笑)、長男が寝るまではドタドタとうるさいので仕方ないと割り切っています。)
21:00-7:00 | 夜ねんね |
9:00-10:30 | 昼寝その1 |
13:00-14:30 | 昼寝その2 |
だいたい生後3ヶ月で睡眠リズムが安定し、ねんねの時間になると自然と眠くなるようになってくれたので、「ウトウト状態でベッド起き」戦法の成功率がほぼ100%になり、生後 4ヶ月になる頃には、ねんねの時間に、
「はい、ねんねだよ〜」
と言ってベッドに置いて放置するだけでセルフねんねしてくれるようになりました。
たまに、ベッドに置くと泣くこともありますが、そういう場合もいったん部屋を出てまず10分様子を見て、それでも寝ないようなら、
「まだ寝たくなかったのね〜」
と言ってねんねを中断し、リビングで一緒に遊びます。
睡眠スケジュールを整える一番のコツは、「赤ちゃんが眠いタイミングを見逃さずに寝せる」ことです。
赤ちゃんは、2-3時間以上連続で起こしておくと疲れすぎてかえって「眠いのに寝れない」状態になってしまうので、最後に起きた時から2時間経過したあたりで、
「そろそろ来るな・・・」
と身構えておき、赤ちゃんの手がポカポカあったかくなってきたら速攻で寝かしつけ開始です。
そして、後は赤ちゃんが自然に起きるまで放っておき、起きたらまた2-3時間後くらいに寝かせてみます。
最後の昼寝から夜寝までは、夜にたくさん寝て欲しいなら3時間以上空けるといいでしょう。
そうこうしているうちに、だんだん「この子は○時ごろ眠くなるのね」というリズムがわかってきます。
スケジュールを整えるという意味では、完母ではなくミルクを使った方が規則正しくミルクをあげやすく、睡眠リズムも整いやすいです。
夜通しねんねのために母乳の質を上げる
最後に、ミルクに頼らず母乳で赤ちゃんを満腹にさせる方法についてお話しておきます。
中には牛乳アレルギーなどでミルクを受け付けない子もいるでしょうし、せっかく母乳が出るのならできれば完母で育てたいと思っているお母さんも多いと思います。
そんな方にお勧めしたいのが、
「タンパク質を多く摂る」
という方法です。抵抗がないのであれば、食事よりもプロテインドリンクで摂った方が手っ取り早いです。
アメリカにお住いの方はこちらが美味しくておすすめです。
プロテインが嫌な場合は、代わりに卵を毎日4個、熱を通して食べるといいでしょう。(生ではタンパク質を吸収しづらいため)
プロテインを実際に飲んで見るとわかると思うのですが、ただの液体なのにお腹にずしっときて、満腹感と腹持ちがしばらく続きます。
これは、タンパク質が糖質や脂質と比べて、消化されるのに時間がかかるためです。
この性質を利用して、お母さんの母乳経由で赤ちゃんに良質なタンパク質をたくさん与え、お腹がいっぱいになって眠ってもらおうという作戦です。
私は長男の赤ちゃん育児中はプロテインのプの字も知らず、反対に次男の時は妊娠中から毎日プロテインを飲んでいたのですが、二人のねんねを比べて見ると、次男の方が明らかに寝つきが良く、また長く寝てくれています。
兄弟といっても違う子同士での比較のため、「たまたま個性が違っただけ」と言われたらそれまでなのですが、寝かしつけ改善のひとつのアイディアとして受け止めていただけたらと思います。
なお、発育に関しても、長男は成長曲線で常に赤信号スレスレの小ささ&細さだったのが、次男は身長も体重もアメリカの平均を超えており、プロテインの効果をひしひしと感じています。
話は逸れますが、授乳中はお母さんも赤ちゃんも鉄分が不足しやすいので、お母さんがプロテインと合わせて鉄分サプリも摂ることを強くおすすめします(お母さんが飲めば、母乳経由で赤ちゃんにも伝わります)。
アメリカにお住いの方は、下記のキレート鉄の方が吸収がよく、おすすめです。(日本では手に入りにくい)
ネントレなしでセルフねんねする赤ちゃんに育てる方法:まとめ
さて、ここまでで、ネントレやギャン泣きなしでセルフねんねする赤ちゃんに育てる方法について、なんと7000字近くの記事を書きました(笑)。
ざっくりまとめると、こんな感じです。
- まずはお腹いっぱいにさせて眠気を誘おう
- 母乳だけで寝ないならミルクも使おう
- 真っ暗な部屋で寝てくれる率UP
- 寝かしつけトントンは力強く高速で
- 睡眠リズムを整えよう
- 眠くなった赤ちゃんをウトウト状態でベッドに置いてセルフねんねを教えよう
- プロテインを飲んで母乳の腹持ちを良くしよう
赤ちゃん育児系の記事は、だいたいどんなテーマでも大企業の運営するサイトが検索上位を総なめ状態なので、この記事が何人の方に見ていただけるか謎ですが、それでも一人でも悩んでいるパパママの助けになれば幸いです。