時代は変わるもので、今やラーメンはアメリカでもメジャーな食べ物になりつつあります。
マンハッタンに行けば、一風堂、一蘭、とっと屋など、そうそうたる人気店が、戦国時代の武将のように乱立しています。
しかし、問題は、ロングアイランドには、まともなラーメン屋がないということ!
毎回ラーメンを食べるためだけに、片道2時間かけてマンハッタンまで行くのはつらい!!
私は自他共に認めるロングアイランドラバーですが、この点だけは、どうにかならないものかとずっと思っていました。
そしてついに、ラーメン屋ではないけどメニューにラーメンがあるお店、そしてそのラーメンがかなり美味しいお店を見つけたので、この喜びが冷めないうちにレポートしたいと思います。
完全に盲点・・・お茶屋でラーメン?
もったいぶらずに、まず店名からサクッとご紹介します。ロングアイランドの西の方のクイーンズのBell Blvdの一角にある、Nippon Chaというお店です。
お店のウェブサイトを見てみるとわかるように、ラーメン要素はまるでゼロです。どこからどう見ても、100%完全なるOrganic Japanese Teaのお店です。
なお、外観はこんな感じ。画面が切れてしまっていますが、Ramen HOUSEではなくTEA HOUSEと書かれています。
このウェブサイトや外観を見て、誰がここでラーメンを食べられると思うでしょうか? でも、ちゃんとメニューにラーメンがありますのでご安心ください。
ちなみに、私がどうやってこのNippon Chaを見つけたかというと、夫が冗談半分にiPhoneのSiriに、「the best ramen in Long Island」と話しかけたら、このお店が出てきました(笑)。
Siriさん、素晴らしいリコメンドをどうもありがとうございます!
豊富な種類のラーメン
日本茶メインのお店ではありますが、いざメニューを見ると、ラーメンのメニューはかなり充実しています。
醤油、塩、味噌、豚骨・・・中でも私の一押しは、こちらの鳥塩(Tori Shio Chicken $12)です。旨味は濃厚なのにギトギトせず、女性にオススメです。
乗っているチャーシューがチキンなのが玉に瑕なのですが、オーダーするときに頼み込めば、普通の豚チャーシューに変えてくれます(Can you change Chiken chashu to Pork?と聞く)。
さらに私は、子供舌なので紅ショウガは抜きで頼みます(Can you make it without ginger?と聞く)。
アメリカはわがままなお客さんが多いので、こういう面倒なお願いをしても、そんなに嫌がられず聞いてもらえることが多いです。
また、夫の一押しがこの辛味噌ラーメン(Spicy Miso $14)。
辛党の人にはちょっと物足りないかもしれませんが、味噌のしょっぱさとラー油の香ばしさが相まって、なんとも食が進む味です。
なお、ラーメン以外にも、そば(茶そば推し)や丼ものなどもあります。
私は一度だけ天ざるそばを食べたことがありますが、天ぷらの衣がべしょっとしているし、野菜も玉ねぎやパプリカなどのパッとしないものばかりだし、あまりおすすめしません。
キラリと光るサイドメニュー
Nippon Chaのすごいところは、ラーメンだけでなく、サイドメニューもかなりいけるところです。
むしろ、サイドを食べるためだけにお店に来れるレベルです。
たとえばこれ、柚子手羽焼き(Yuzu Teba Yaki $8)。手羽先の唐揚げに、あまじょっぱい柚子ソースがかかっています。
お肉にしっかり下味がついていて、中の中までコクのあるニンニク醤油の味がします。とにかくうまい。ソースで手がベタベタになるけどうまい。一皿ぜんぶ、一人でぺろりといけます。
そしてこれ、角煮まん(Pork Bun $8)。長崎で食べた超おいしい角煮まんと同じ味がします!
白い皮の部分はほんのり甘くてモチモチで、角煮も甘辛く、トロトロに仕上がっています。
ニューヨーク(ロングアイランド)で食べるにしては上出来で、また頼みたいと心から思える、納得の一品です。
真のメイン?ドリンク&スイーツ
ついつい、ラーメンとサイドメニューの紹介に熱が入ってしまいましたが、Nippon Chaは本来、お茶屋さんです。
なので、当然ドリンクとデザートにはとっても気合いが入っています。メニューの雰囲気は、こんな感じです。
このメニューを見たら、日本人なら当然、「まず試すなら抹茶ラテ!」となりますよね。私も、初めて来たときは抹茶ラテを頼みました。
一杯9ドルとなかなかいいお値段しますが、思い切って抹茶ラテフロートを頼んでみました。しかし正直、期待はずれでした。
抹茶は薄く、ミルクのコクも感じられません。「はいはい、アメリカ人の舌に合わせた、なんちゃってMachaね」という感想です。
そして上に浮かぶはずの抹茶アイスは品切れで、代わりに杜仲茶アイスを乗せてもらいました。このアイスも可もなく不可もなくで、「このお店で抹茶系は頼まない方がいいな」と思いました。
しかし、Nippon Chaのお茶はすべてしょぼいという訳ではありません。こちらの杜仲茶ラテは、予想を裏切る美味しさで、自信を持っておすすめできる逸品です。
香ばしさと甘さが絶妙なバランスで、しかも今まで飲んだことのない味で新鮮味もあり、なかなか楽しめます。このお店でドリンクを頼むなら、断然、杜仲茶系をおすすめします。
また、Nippon Chaでは、メニューには載っていませんが、ドーナツも食べられます。
正確に言うと、Nippon Chaではなく他のお店が作っているドーナツを、店内で販売しています。
こちらは抹茶ドーナツで、中に抹茶クリームが入っています。私が行った時は、抹茶とチョコの二種類がありました。
このドーナツは別会計なので、他の料理と一緒にウエイターさんに注文することはできません。店舗の奥のドーナツのショーケースのところに行って、その場で購入する必要があります。
お値段&クーポン
ロングアイランドのレストランは、マンハッタンに比べれば格段にリーズナブルです。
しかしこのNippon Chaは、ロングアイランドの中でもとりわけ良心的な価格設定で、私たち夫婦2人でラーメン×2、サイド×1、ドリンク×2くらい頼んでも、50ドル以上することはまずありません。
なぜそれがわかるかと言うと、毎回お会計のたびに、次回使える10%引きクーポンをもらえるからです。このクーポンは、50ドル以上オーダーしないと使えないのですが、今までこのクーポンを使えた試しがないのです(笑)。
お店の店内は狭めで、行く時間帯によっては満席で待つこともありますが、食後にゆっくり長居しても急かされたりしないので、クーポンを持って4人くらいでランチ+食後に杜仲茶を楽しむと良いと思います。
Nippon Chaの店舗情報
店名: Nippon Cha
住所: 39-34 Bell Blvd Bayside, NY 11361
電話番号: (347) 619-0247
営業時間: 11:00 am– 11:00 pm(金土のみ深夜12時まで営業)
駐車場: なし(近くに路駐はスペースあるが、なかなか空いていない)
支払い: カード払い可