今の世の中、通販と海外郵送サービスを使えば、海外に住んでいても様々な日本製品を手に入れられる便利な時代になりました。
しかし、たとえば日本からアメリカだと、ほんの小さな箱を送っただけですぐ送料が5000円を超えますし、お金をケチって飛行機便ではなく船便で送ると、到着までに2ヶ月ほどかかります。
海外では日本より広い家に住めることが多く、収納スペースもたくさんありますので、できることなら海外生活で必要なものは、すべて赴任に行く前の引越し(会社負担の)の段階で持って行っておきたいですよね。
そこで、赴任生活6年目に突入した筆者:ミイから、「これだけは、海外赴任に持って行くべき!」と思えるアイテム(この記事ではまずは調理器具から)をご紹介いたします。
家族が増えても使える5.5合炊きの炊飯器
実はアメリカでも、Hマート(韓国系スーパー)やCOSTCOで象印の炊飯器を買うことはできます。
しかし残念ながら、早炊きモードや炊き込みご飯モードといった便利な機能がついておらず、デザインも大きくかさばるので、日本で買って持ってくる方が圧倒的に便利です。
なお、我が家は赴任前は子供がいなかったため、以前から使っていた3合炊きを持って赴任に行きましたが、アメリカ在住中に息子が生まれてからは、「どうして5.5合炊きを買っておかなかったんだろう・・・」と猛烈に後悔しました。
特に、離乳食用に柔らかめの炊き込みご飯を作るとき、3合炊きだと実質1.5合のお米+肉+野菜ですぐお釜がパンパンになり、作り溜めができず不便です。
今は夫婦二人のご家庭でも、もし海外赴任中に家族が増える可能性がある場合は、5.5合炊きを買って持っていくことをおすすめします。
日本クオリティの食パンがいつでも焼ける、パン焼き機
パン焼き器は、週に1〜2回は必ず使っています。海外赴任に行くときは持っていませんでしたが、日本に一時帰国した時に買いました。
寝る前に、小麦粉、砂糖、塩、バター、牛乳、水、ドライイースト(すべてアメリカで調達できる)を入れるだけで、翌朝焼きたての食パンができています。
中位機種以上(15000円以上のもの)を買えば、パンの他にも、パウンドケーキやおもち等が材料を入れるだけで作れるのでとても便利です。
ニューヨークに住んでいた頃は、日系スーパー(新日本堂)で安く美味しいパンが手軽に買えたのですが、今住んでいるアトランタでは、残念ながら近くに美味しいパンを売っているお店がありません。
韓国系のパン屋があるにはありますが、韓国では食パンは8枚切りがスタンダードのようで、6枚切りが好きな私には少し薄すぎ、さらにもちもち感が少し足りません。
ホームベーカリーがあれば、買い置きしておいた材料でいつでも自分好みのパンが作れます。スタンダードな食パンを作るのに必要な材料は、小麦粉、砂糖、塩、牛乳、バター、水、イースト菌だけで、近くのスーパーに売っているものだけで準備できます。
どんな料理も時短できるフードプロセッサー
フードプロセッサーも、私にとってマストアイテムです。海外赴任の前からもともと持っており、週に1回は必ず使っています。
アメリカにも売ってはいますが、かなり大型なので、たとえアメリカで良いものを買っても、日本に帰った後に小型で使い勝手の良い日本製のものを買い直したくなると思います。
フードプロセッサーがあるとみじん切りとすりおろしが秒速でできるので、ハンバーグや炊き込みご飯を作る時にとても重宝します。私は主に野菜を切る時にしか使っていませんが、うちの母は黒豚ロースをミンチにして贅沢な肉団子を作ったりしています。
恥ずかしながら、私は食材を切るのが本当に遅いのですが、このプロセッサーを活用しすぎているせいで、おそらく今後も一生上達しないと思います(笑)。
材料を入れるだけで自動料理してくれるホットクック
シャープのホットクックは、2度目の一時帰国で悩みに悩んで購入し、アメリカまで船便(自腹:涙)で持っていきました。
おかず版の炊飯器のようなもので、ジャーの中に材料と調味料を入れてボタンを押すと、自動で料理を作ってくれます。
作れる料理は型番によって違いますが、私が持っているKN-HT24Bは194種類作れます。しかし、その中には「ゆでアスパラガス」「市販の肉まんを蒸す」などの、「え、これ、料理って言っていいの・・・?」という簡単なものや、「甘酒」「りんごのコンポート」といったおやつも含まれるので、実質食事の主菜・副菜になりそうなレシピは100種類くらいになると思います。
私がよく作るのは、「ミートソース」「タンドリーチキン」「肉じゃが」などで、レシピ通りに作るとどれも味はちょっと薄めになりますが、美味しいです。慣れてくると、自分好みに調味料をちょい足しなんかもできるようになります。
調理中、ジャーの中で栄養の溶けた湯気が循環するので、普通に手で作るより栄養が逃げないのも嬉しいポイントです。
私が初めてホットクックの存在を知ったときは、「え、でも食材を切ったり、調味料を計るのは自分でやらないといけないんでしょ。火を通すとこだけ自動でやってもらっても、そこまでラクにならないんじゃ・・・」と思っていました。
しかし、物は試しとホットクックを買ってみて(久しぶりの一時帰国で財布の紐が緩んでいました:笑)、「ずっと鍋やフライパンの前に張り付いて、焦がさないように混ぜたり火力を調節したりする」という作業から解放されてみると、「今まで当たり前にこなしてきたことって、実は結構手間だったのね。買ってよかった!」としみじみ思いました。
さらに、「ちょっと目を離した隙に焦げた!」という失敗が絶対に起こらないので、毎日安定して美味しいごはんを食べられるのも嬉しいポイントです。
ホットクックは調理時間がいつも一定(ミートソースなら30分!)なので、「おかずができるまでに子供をお風呂にいれちゃおう!」などと計画的に動きやすいのも助かっています。
薄切りや千切りがすぐできるスライサー
キャベツの千切りや大根サラダ、きゅうりの酢の物などを作る時にあると便利なのがスライサー。海外赴任に行くときは持っていきませんでしたが、2度目の一時帰国の時に買いました。
実は、一度アメリカのアマゾンで50ドルくらいする多機能スライサーを購入し、結局満足できずに、京セラのものを買い直しました・・・。
アメリカのものは、レビューの評価がとても高く、確かに切れ味はいいのですが、とても大きくてかさばるし、刃の切り替えがしにくいし、洗いにくいしで、実際に使ったのは2,3回くらいでした。本当に馬鹿な買い物をしました。。。
10ml単位の小型計量カップ
私は大さじ小さじをあまり使わず、例えば「しょうゆ大さじ3」を測るときは、「大さじ15ml×3だから45mlね」と考えて、計量カップで40と50の目盛りの中間までドバドバしょうゆを注いでしまいます。
さらにその次が「みりん小さじ2」だったら、10mlなので、50と60の目盛りの中間までみりんを注ぎます。そうやって全ての調味料を1つの計量カップの中で測りきって、余計な洗い物が増えないようにしています。
なので、200mlくらいが測れる透明の計量カップが大活躍するのですが、私は貝印のKai House Selectシリーズを愛用しています。
このカップのいいところは、50ml以下の目盛りも省略されずにきちんと書いてあること。ちゃんと10mlからきっちり測れるので、大さじ小さじをほとんど使わずに料理することができます(砂糖など、固形物を測るときはさすがに大さじ小さじを使いますが)。
好みの長さ&細さの掴みやすい菜箸
菜箸も、アメリカではなかなか買えません。
韓国スーパーや日本スーパーでも売っていますが、私は気に入ったものが見つからず(2本を繋ぐヒモがついているタイプは嫌で、箸の先には滑り止めの凸凹が欲しい。長すぎても短すぎても太すぎても嫌。竹本来のザラザラ感がそのままなのも嫌)、日本に一時帰国した際に買い増ししました。
そう高いものでもないので、今使っているものが折れた時(結構頻繁に折ってしまうのは私だけ・・・?)のスペアとして、新品も用意して置くといいと思います。
おまけ:買わなきゃよかった日本製品
最後に、逆に「買わなきゃよかった・・・」と後悔した日本製品をご紹介してみたいと思います。
それはずばり、ホットプレートです。お好み焼きを作る時に大活躍するアレです。
赴任3年目の一時帰国の際、日本で買ってわざわざ自腹でアメリカまで送ったのですが、その理由というのが、「たこ焼き作りにハマり、アメリカでもタコパを開いてみたかったから(笑)」。ということで、平面、焼肉、たこ焼きの3つのプレートが付いているタイガーのホットプレートを購入しました。
結局2回ほどタコパを開催し、友人知人にも喜んでもらえてとてもいい思い出になったのですが、それ以降、ホットプレートを使ったのは1回(焼肉)のみ・・・。
17000円となかなか痛い出費でしたし、かさばるし重いしで、正直、多機能のホットプレートではなく安いたこ焼き機を買えばよかったなぁと後悔しています。
海外赴任に持っていくべき日本の調理器具:まとめ
以上、ミイが「これはアメリカでは買えない!持って行って良かった!」と思う日本の調理器具を7つ紹介してみました。
- 5.5合炊き炊飯器
- パン焼き器
- フードプロセッサー
- ホットクック
- スライサー
- 計量カップ
- 菜箸
最後に、赴任前に何を買うか考えるときのポイントを3つおさらいして、終わりにしたいと思います。
- 海外赴任中に子供ができた場合を考えて、ゆくゆくは必要そうなものも(一応)検討するべし
- 大抵の調理器具は日本のものの方が小型で使い易いので、「いつかは欲しいなあ」と思う程度のものでも、海外赴任を機に購入を検討するべし
- 赴任に行ってから「やっぱり日本のこれを買おう!」と思っても、スーツケースに入らなかったり送料が超高額になったりするので要注意
皆さまが、本当に必要なものを、モレやムダなく揃えられることを祈っています!