ニューヨーク州で運転免許証を取得するには?一発合格した体験をもとに

アメリカでのドライブ風景
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アメリカの他州と比べ、ニューヨークで運転免許証を取得するのは少し面倒です。

日本の免許や国際免許を持っていても特に優遇はされず、筆記試験と路上試験、さらに州認定のドライビングスクールでの5時間講習まで受けなくてはなりません。

私は2016年の1月にDMVで申請手続きを始め、マイペースに試験や講習をこなして4月に免許を取得しました。

その経験を踏まえて、運転免許を取得するまでの流れや準備するべき書類、そして合格するための試験勉強についてお伝えします。

目次

ニューヨーク州 運転免許取得までの手続きの流れ

まず、ニューヨークで運転免許を取得するまでの流れをざっと書きだしてみます。

  1. 免許申請のための必要書類を準備する
  2. 筆記試験の対策をする
  3. DMVで免許の申請をし、視力検査と筆記試験を受ける。合格するとLerner Permit(仮免)をもらえる
  4. ドライビングスクールで5時間講習を受ける
  5. 路上試験の対策をする
  6. 路上試験を受ける。合格するとDriver’s Licenseをもらえる

免許を申請し始めてからDriver’s Licenseをもらうまで、私は3カ月ほどかかりました

しかし、それは人気の路上試験会場(試験官の採点が甘いとの噂があった)の予約の空きが出るのを待っていたからで、早い人なら1カ月ほどで免許を取得できています

逆に、路上試験に2回落ちて、免許取得までに半年かかった友人もいますが、アメリカの免許を取得するまでは、普通に国際免許(有効期限1年)と日本の免許証を携帯して運転していました。

ただし、アメリカの警察官は、日本が発行する国際免許の存在を全く知らないので、もし事故に遭ったり、スピード違反で捕まったりしてしまった場合、国際免許の説明をするのがちょっと大変です。

余計なトラブルを避けるためにも、アメリカの免許は早く取るに越したことはないありません。

それでは、免許取得までに実際にどういう手続きが必要なのか、これから順を追って説明していきます。

ニューヨーク運転免許を申請するための必要書類

まず、運転免許申請のための身分証明書類を揃えるところから始めます。必要なのは、下記の3つです。

  • 米国ビザ付きのパスポート
  • ソーシャルセキュリティーカード(SSNカード)
  • アメリカの銀行が発行したATMカード または クレジットカード

細かく言うと、上記以外の書類(保険証や公共料金の支払い明細など)を組み合わせても申請は可能なのですが、初めてアメリカで暮らし始める赴任者であれば、上記の組み合わせが一番早く手に入ると思います。

もし、上記3つのどれかがどうしても手に入らず、代わりの身分証明書類を使いたい場合は、NY州DMVのサイトでどれが使えるかをご確認ください。

なお、各書類に記載されている氏名が旧姓のままだと、申請が却下されてしまうのでご注意ください。私は初回申請時、ソーシャルセキュリティカードが旧姓のままで(すでに子供のころに取得していたため)、DMV窓口で却下されてしまいました。

そこでソーシャルセキュリティオフィスに行って姓を訂正し、新しいソーシャルセキュリティーカードをもらってから免許を再申請すると、無事に受理してもらえました。

視力検査と筆記試験を受けてLerner Permitをゲット

必要書類を持ってDMVに行き、視力検査と筆記試験に合格すると、Lerner Permit(日本でいうところの仮免)を取得できます。

Lerner Permit取得後は、アメリカの免許を持っている家族や知り合いに助手席に同乗してもらうことで、合法的に道路で運転(の練習)ができるようになります。

運転免許の申請からLerner Permitを受け取るまでの流れ

Lerner Permitを取得するまでの手順は、下記の通りです。

  1. DMVに行き、受け付け番号を割り振った整理券をもらう
  2. 待っている間に申込用紙を記入
  3. 自分の番号が呼ばれたら、申込用紙と本人証明書類を提出。その後、さらに待つ
  4. 自分の番号が呼ばれたら、視力検査と写真撮影。その後、さらに待つ
  5. 自分の番号が呼ばれたら、筆記試験。その後、さらに待つ
  6. 自分の番号が呼ばれたら試験結果を聞き、合格の場合さらに待つ
  7. 自分の番号が呼ばれたら申請料$22を支払い、臨時Lerner Permit(ただの紙切れ)を受け取り、帰宅
  8. 合格した日から2週間以内に、自宅にLerner Permit(顔写真入りカード)が届く

運転免許申請の注意点

  • DMVによっては筆記試験を受け付けていないところもあるので、前もって調べてから行く。
  • 整理券は、入口前の発券機に並んで手に入れる
  • 申請用紙に身長をフィートとインチで記入する箇所があるので、事前に調べておくと安心
  • 写真撮影では、メガネや帽子は取るように言われる
  • 運が悪いと3時間以上待つ。本など時間をつぶせるものは必須
  • 試験に合格したのに2週間以内にLerner Permitが届かない場合(わりとよくあるらしい)は、試験を受けたDMVに電話。

ニューヨーク州の筆記試験の対策

ニューヨーク州の筆記試験は、20問の選択問題で、そのうち16問以上を正解すると合格となります。 試験に制限時間はなく、できた人からカウンターに提出していきます。

なんと、外国人のために英語以外の言語でも問題が用意されており、私は日本語で試験を受けてみました。ちょっと違和感のある日本語でしたが、意味はわかるレベルでした。

筆記対策としては、FUJIドライバーズスクールのこちらのサイトから予想問題集がPDFでダウンロードできます。 英文と和文の両方で問題が書いてあり 、これを丸暗記すればまず一発で合格します。

DMV公式の問題集ではなく、あくまでいちドライバーズスクールが用意しているものではありますが、私が受けた実際の筆記試験では、問題集に載っていなかった問題は1問しか出ませんでした。

ニューヨーク州の筆記試験の注意点

運が悪いと、視力検査と筆記試験に合格した後で申請書類に不備が発覚し、土壇場で「やっぱりLerner Permitをあげられない」と言われることがあります。

私は、筆記試験に合格して申請料$22を払う段になって、「ソーシャルセキュリティーカードの名字と実際の名字が違うから、正しい名字に直してきて」と、申請を却下されてしまいました。

そこで、「じゃあ、もう一度最初から申請をやり直さないといけないの?」と質問してみると、 担当員の人が、

「今日から1カ月以内にソーシャルセキュリティーカードの名字を直して、それからDMVに再提出すれば、視力検査と筆記試験を免除でLerner Permitを渡せるわよ」と教えてくれました。

そして、視力検査と筆記試験は本日合格済み、という証明書を発行してくれました。

この証明書があるのと無いのでは、再申請にかかる手間と時間がかなり違ってくるので、私と同じように却下されてしまった方は、ぜひ証明書を出してくれないか担当員に聞いてみてください。

ドライビングスクールで5時間講習 (Pre-licensing Course)

顔写真入りの正式なLerner Permitが届いたら、次は、ニューヨーク州認定のドライビングスクールで5時間講習を受講します。

ニューヨークで運転免許を取るにあたり、この講習を受けることは必須です。

講習を受講すると、修了証明書(取得後1年間有効)がもらえるのですが、この証明書に書いてある番号がないと、実技試験の予約が取れないシステムになっています。

州認定のドライビングスクールであれば、どこで受講してもOKなのですが、日本語で受講したい場合は、マンハッタンにあるFUJI DRIVING SCHOOL一択となります。

FUJIドライビングスクールの特徴
  • NY地下鉄のGrand Central駅から徒歩7分とアクセスは良いですが、入口に看板がなくわかりにくいので注意。
  • 開始/終了時間は日によって多少前後しますが、だいたい9:00~14:30。
  • 昼休みが30分しかないので、お弁当を持って行くことをおすすめします
  • 講習内容は、日本の同様の講習と比べればかなり易しく、気楽に受けることができる。
  • 受講料は$60とやや相場より高め(普通の英語のスクールだと$40~60程度)ですが、そこまでぼったくられる訳でもないようです。
  • 受講料は当日に支払います。現金のみなので注意
  • 受講後、路上運転練習コースの勧誘がありますが、私の周りではコースを受講せず独学で路上試験に合格する方が多いです。

路上試験を受けてDriver’s License 取得

5時間講習を受けて修了証明書をゲットしたら、次はいよいよ路上試験です。

ニューヨーク州の路上試験は、人気の(=受かりやすいと噂の)DMVほど予約が取りにくく、時期によっては何カ月も待つこともあります。

5時間講習の修了証明書をゲットしたら、すぐに路上試験の予約を取りましょう。こちらのサイトからネット予約が可能です。

春休み、夏休み、クリスマス休暇の時期は学生がたくさん試験を受けにくるので、混み合うことが多いです。 

私は、 ロングアイランドで受かりやすいと評判のHicksvilleで予約を取りましたが、2カ月待ちでした。

ニューヨーク州の路上試験の前準備

試験当日は、下記の2つの必要書類を持って、予約したDMVの路上試験会場まで車で行きます。

  • Lerner Permit
  • 5時間講習修了証明書

行き帰りの車には、ニューヨーク州の運転免許を持った家族か知り合いに同乗してもらう必要があるので注意してください。

乗っていくマイカーがない場合や、協力してくれる知り合いがいない場合は、事前にドライビングスクールに料金を払って、車と同乗者の手配を依頼しておきましょう。

ニューヨーク州の路上試験の内容

まず、路上試験の会場に行くと、試験を受けに来た人々の車の列ができているので、最後尾に並びます。

自分の番が来ると、試験官が窓をノックしてきます。そこで同乗者に助手席から降りてもらい、代わりに試験官を乗せます。

そして試験官にLerner Permitと5時間講習の修了証明書を見せてから、いよいよ試験がスタートします。

試験時間は10分ほどで、採点は、何かミスをするごとにどんどん減点されていく方式です。トータルで30点以上の減点を食らってしまうと、不合格となります

試験で試験官にやるように言われることは、下記の4つです。

  • 右折
  • 左折
  • 3ポイントターン(狭い道での切り返しを含んだUターン)
  • 縦列駐車

特に減点されやすいミスは、死角の目視忘れと、右左折のタイミング逃しです。

ちなみに、私は「急発進」という項目で-5点を取られてしまいました。

合格してから運転免許証をもらうまで

ニューヨーク州では、路上試験に合格すると、試験官の持っている機械からまるでレシートのようなTemporary Licenseが発行されます。

この紙切れとLerner Permitを携帯すれば、同乗者なしで運転できるようになります。

本物のDriver’s Licenseは後日郵送で送られてきますが、90日以上経っても届かない場合は、DMVへ連絡してください。

ニューヨーク州の路上試験の対策

私は路上試験対策として、Youtubeで見つけた実際のニューヨーク州路上試験の動画を見てイメージトレーニングをしました。

また、Fuji Driving Schoolのサイトの路上試験対策テキストをチェックし、一度目の受験で合格できました。

また、ニューヨークの運転免許を持っている家族や知り合いに、運転練習に付き合ってもらうこともとても重要です。

なお、ニューヨークでは、担当する試験官によって採点の厳しさはまちまちです。合否には運も多分に関係するので、あまり気負いすぎずに臨むのが良いようです。

仮に落ちても、2回までなら無料で再試験を受けられますし、実際に、運転がとても上手いのに試験官の当たりが悪くて不合格が続く不運な人もいます。

(受験者がアジア人だと問答無用で不合格にする、理不尽な試験官の噂を聞いたことがあります・・・)

もし1回目で合格しなくても落ち込まず、ドライビング技術にますます磨きをかけて再挑戦してみて下さい!

ニューヨーク州で運転免許を取る方法:まとめ

いかがだったでしょうか?

ちょっと長い記事でしたが、ニューヨーク州で運転免許を取得する手順と、気をつけるべきポイントについてご説明しました。

最後に、記事の内容を簡単にまとめて終わりにしたいと思います。

  • ニューヨーク州の運転免許証の申請方法
  • 運転免許申請のための必要書類
  • 運転免許申請の注意点
  • おすすめのドライビングスクール
  • 筆記試験の内容と勉強方法
  • 路上試験の内容と対策

申請手順のひとつひとつを見ていくと、途方もなく長い道のりのように感じられますが、コツコツ地道にこなしていけば免許をもらえる日は必ず来ます。

もしかしたら、DMVでつれない対応をされたり、試験になかなか受からずストレスが溜まることもあるかもしれませんが、「まあ、国際免許が切れる前に取れればいいわ~」くらいの心構えで、マイペースに取り組んでみてください。

もしトラブルに遭ってお困りで、私で力になれそうなことがあったら、遠慮なくお問い合わせからご連絡ください。皆さまの合格をお祈りします!

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